頭痛の原因を突き止めて痛みを和らげる5つの方法

頭痛の原因を突き止めて痛みを和らげる5つの方法
いつもズキズキと頭痛がする。鎮痛剤を飲んでも効かない。原因を知りたくて、病院ではMRIを撮って、「異常なし」と言われたから、脳腫瘍や脳炎などの怖い病気ではないらしい。だったら、この頭痛は何が原因なのだろう。毎日、鎮痛剤に頼りながら生活するのはこりごりだ、頭痛の原因を突き止めて、痛みを和らげたい。そう思っておられる方は、たくさんおられます。

頭痛には、いくつかの種類があります。有名なのは、頭の片側だけが痛い「片頭痛」頭が締め付けられるように痛い「緊張型頭痛」毎日決まった時間に痛くなる「群発頭痛」の3つですが、その他もろもろで、頭痛の種類は230種類以上もあるそうですよ。いずれも原因は様々で、中には笑ってしまうような原因もあります。一般的にありがちだけど気が付きにくい、頭痛の原因と頭痛を和らげる方法を5つ、お伝えします。

 

頭痛の原因を突き止めて
痛みを和らげる5つの方法

 

・原因は「ストレス」ではないですか

精神的、身体的なストレスが溜まると、体が硬くなります。特に、パソコンを使う仕事で、同じ姿勢で長時間、目や手を使い続けると、肩や首の筋肉が凝り固まって血行が悪くなり、脳の血流が減ります。血流が減った脳は、不足した栄養と酸素を得るために、血管を拡張して血流を増やそうとします。その拡張した血管が脳の中を圧迫する痛みで、「緊張型頭痛」が起ります。さらに、肩や首に溜まった疲労物質も神経を刺激し、頭痛の原因になります。

痛みを和らげるには、ストレスの解消が効果的です。精神的ストレスも身体的ストレスも、軽い運動やウォーキング、軽いリズム運動をすることで、解消できます。頭痛の専門医によると、ストレスが原因の頭痛の場合、病院で検査をし、医師が患者さんに検査結果を詳しく説明して、患者さんが安心するだけで、治ってしまうこともあるそうですよ。

 

・それは「睡眠不足」ではないですか

睡眠不足でも頭痛が起ります。睡眠は体や脳の疲れを取り、傷ついた細胞の新陳代謝を高めます。また、睡眠中は脳の情報整理が行われており、一日の情報整理が精神的に穏やかに行われていると、脳波も落ち着きます。脳波の安定は熟睡に導き、身体的にも精神的にも安定をもたらします。しかし、眠る前にスマホやパソコン、その日に起きた嫌な記憶があると、脳が緊張して熟睡出来ません。

脳が緊張していると、体も緊張するので、一日の疲れが取れないばかりか、緊張によって血行が悪くなり、脳へ充分な栄養と酸素が送れなくなります。そうして、酸欠になった脳が頭痛を起こすのです。

睡眠不足による頭痛を和らげるには、眠る前にリラックスタイムを持つことと、朝、起きたら日光を浴びて、脳を覚醒させると効果的です。リラックスタイムは、ゆっくりお風呂に入るとか、温かいミルクを飲む、優しい音楽を聴く、などです。朝、日光を浴びるには、レースのカーテンだけにしておくと、うっすらと朝日が射して、脳が覚醒しやすくなりますよ。

 

・それは「てんかん」ではないですか

いわゆる鎮痛剤を飲んでも、全く効かない頭痛があります。それは、もしかしたら「てんかん」の症状かも知れません。てんかんというと、「泡を吹いて倒れる」イメージがありますが、そこまで派手な症状を示さないてんかんもあるのです。その場合は、気分が悪い、頭が痛い、めまいがする、などの症状が見られ、人によっては症状が頭痛だけの場合もあります。

てんかんとは、脳の一部分や全体が興奮して神経を刺激して起きます。泡を吹いて倒れないまでも、起きているようで意識が途切れていたり、体の一部が硬直または弛緩して勝手に動いたりします。周囲の人からは分かりにくい症状ですね。

てんかんの発作が出ている間は、脳は独特の脳波を出しています。それは、脳が興奮しているからなのです。脳が興奮すると、それだけ酸素も栄養も必要となりますから、脳の血管が拡張して、頭痛が起きることがあります。

てんかんの薬は一般には売っていないので、脳外科や脳神経科を受診して医師に相談をしましょう。てんかんの症状を和らげる方法は「規則正しい生活」です。薬だけではなくて、ご自分でも生活に気を付けてくださいね。

 

・それは「うつ病」ではないですか

うつ病も頭が痛くなります。うつと言えば精神的な病気で、引きこもって陰気なことばかり言っているイメージがありますよね。でも、本人も気が付かないうちに、うつ病にかかっている場合、身体症状が先に出ることがあります。

うつ病の身体症状は、頭痛と肩こりや倦怠感、食欲低下やめまいなどです。風邪や季節の変わり目の体調不良みたいな症状です。この症状が長引く時には、うつ病を疑ってみてもいいかもしれません。

うつ病から起きる頭痛は、うつ病の薬で痛みが和らぎます。うつ病も軽いうちなら治りやすい病気ですので、病院に行ってみましょう。うつ病は服薬で治す病気ですが、薬以外にも、軽い運動やマッサージなどの気分転換も良いですよ。

 

・頭痛ダイアリーをつけましょう

頭痛が頻回に起る方は、頭痛ダイアリーをつけましょう。日記に書く内容は、

①頭痛が起きた日時
②痛みの強さと持続時間
③どこが痛いか
④どんな痛みか
⑤痛みの前兆
⑥食べたものと睡眠時間、体調
⑦服薬
⑧薬以外
⑨生活への支障、です。

頭痛ダイアリーをつけることで、頭痛の特徴が分かります。

例えば、

項目①で頭痛の日時や曜日が決まっていること、②で、持続時間も決まっていると分かったら、それは群発性頭痛です。

群発性頭痛は、一定期間続きますが、その期間を過ぎたら痛みは起きなくなります。

 

もっと例を挙げますと、

③で、頭の片側だけが一日中痛い、④で、ズキズキと痛い、⑤で、痛みが起きる前に目の前がチカチカした、と記録が並んだら、片頭痛の可能性が高いです。

 

さらに、

⑥で、インスタントラーメンにハムを入れて食べた、⑦で、薬は飲まなかった、⑧で、寝ていた、⑨仕事に行けた、と並んだら、「ホットドック頭痛」と呼ばれる、食品添加物が原因の頭痛です。

耳慣れない変な名前の頭痛ですが、防腐剤やうま味調味料などの食品添加物が多い食べ物をたくさん摂ると、起りやすくなる頭痛です。

このように、頭痛ダイアリーをつけることで、自分の頭痛の特徴が分かりやすくなります。特徴が分かって生活を変えることで、頭痛が起きる回数を減らせます。また、「頭痛が起きるのが頭痛の種」になるほど頭痛に悩まされている方は、この頭痛ダイアリーを持って頭痛専門医を受診すると、頭痛の悩みが早く解決します。

 

原因不明でいつも頭が痛い、薬を飲んでも効かない。頭痛の原因を突き止めて痛みを和らげたいけれど、もしかしたら、頭痛体質ってあるのかもしれない。と思っている方、そのような方は、対処の方法が間違っているのかもしれませんよ。

「頭痛には痛み止め」の常識から離れて、直接頭痛を引き起こす病気ではなくて、「たくさんの症状の中に頭痛もある」病気から頭痛の原因を探してみるのも、解決法の一つです。

今回お伝えした方法は、どれも脳腫瘍や脳出血などの命に関わる病気ではない頭痛の対処法です。症状が頭痛だけではなく、意識が無くなったり、手足がしびれてろれつが回らない時は、救急車を呼んでくださいね。いつも頭痛があるのが当たり前の生活では、遊んでいても楽しくありません。少し視点を変えたひと工夫で、頭痛の原因を突き止めて、痛みを和らげ、気持ちを軽くしましょう。

 

今日のまとめ

慢性的な頭痛の原因を突き止めて痛みを和らげる方法
特に、5番目にお伝えした「頭痛ダイアリー」はお勧めです。頭痛に悩む方はやってみてください。

・ストレスが原因かもしれません。軽い運動をして気分を変えましょう。
・睡眠不足が原因かもしれません。朝日を浴びて目を覚ましましょう。
・てんかんが原因かもしれません。専門の薬と規則正しい生活をしましょう。
・うつ病が原因かもしれません。抗うつ薬と軽い運動で症状を軽くしましょう。
・頭痛ダイアリーをつけて、原因を解明しましょう。


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