過労による症状を改善するには、生活習慣を見直すことがおすすめです。ここでは過労によってどのような症状がおこるのか、そしてどのように生活習慣を見直せばよいのか見ていきましょう。そもそも過労で起こる症状とはどのようなものがあるのか、そこからお話を進めていきましょう。過労とは仕事に起因しておこる慢性疲労の事を指し、典型的な検査や診断基準があるわけではありません。
病院へ行って過労と言われた場合には、そこまでに至った仕事や家庭環境などの経緯を総合的にみて判断されたものだと思ってください。症状はくも膜下出血であるとか狭心症などすぐに声明にかかわる重大なものから、不整脈や高血圧などの身体的症状、不眠やうつ病、不安障害などの精神的な症状など多岐にわたります。
過労による症状を改善しよう!
生活習慣見直し術
質の良い睡眠をとりましょう
夜なかなか眠ることができない、今までは朝までぐっすり眠れていたのに夜中に何回も目が覚めてしまうなどの症状があると、疲れをとることができません。では、質の良い睡眠とはどのようなものでしょう。人の睡眠には深い眠り(ノンレム睡眠)と浅い眠り(レム睡眠)があり、これをおよそ90分の周期で切り返しています。
この眠りのサイクルで最初の深い眠りがとても重要で、この間にぐっすり寝られるのがいい睡眠と言われています。また、目覚めのタイミングも重要で、浅い眠りの時に起きたほうが心地よく目覚めることができます。もし熟睡感がないと感じるのならば、自分の睡眠が眠りのサイクルにあっているのか見直して見ましょう。
お風呂でリラックス
帰宅が遅くなったり、疲れを感じているときにお風呂に入るのが面倒でシャワーだけで済ませている方もいると思います。しかし、次の日に疲れを持ち越さないためには湯船につかることがとても大事なのです。なぜお湯につかると疲れが取れるのでしょうか。入浴には発汗・水圧・浮力の3つの効果があります。
まず発汗作用ですが、お湯につかって全身の血行を良くすることで発汗が促され、汗と一緒に老廃物も排出します。水圧効果は首までお湯につかると全身には約500kgの水圧がかかるといわれています。これはマッサージ効果もあるので足のむくみや疲れをとるのに一役買ってくれます。
最後の浮力効果は、水中では浮力により身体が受ける重さは陸上の10分の1になります。これにより身体の筋肉の緊張が和らぎ、コリや疲れの解消になります。
バランスの良い食事
疲労回復には5大栄養素が整ったバランスの良い食事が大切です。忙しいからと言って食事をとらなかったり、インスタント製品で済ませていないでしょうか。普段の毎日の食事をおろそかにしてしまっていては、身体も疲れやすく疲労回復にも時間がかかってしまいます。ここで5大栄養素とは何か見てみましょう。
糖質・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルです。この5つをバランスよくとることが大事ですが、中でも食事をエネルギーに変える働きをするビタミンB群や疲れやエネルギー不足を改善してくれるマグネシウム、酸素を身体中の細胞に運ぶ役割のある鉄分などを積極的に摂取していくようにしましょう。
軽めの運動で疲労回復
疲れているからといって休日はずっと寝てばかりではありませんか。寝ているだけでは疲労は回復しません。軽く運動を取り入れたほうが疲労回復につながるといわれています。これを「アクティブレスト」と言います。アクティブレストとは、文字通りアクティブに活動しながら心身をリフレッシュするということです。
つまり、疲労回復には完全休養よりもあえて身体を動かして、能動的に疲労回復の働きかけをして休養をとるということです。具体的には軽く疲れを感じる程度のジョギングやウォーキングがおすすめです。時間は15分程度を目安にし、その後クールダウンのストレッチを行います。軽い運動を行うことで血管の周りの筋肉が収縮し、その筋肉にたまった疲労物質である乳酸が体外に排泄されて疲労回復につながります。
太陽の光を浴びましょう
朝起きたらまずは太陽の光を浴びましょう。太陽の光を直接浴びることによって、すっきり気持ちよく目が覚める事が出来ます。太陽の光と睡眠、目覚めには深いかかわりあいがあります。
まず光を浴びることによって睡眠を促すメラトニンというホルモンの分泌が止まり、脳の覚醒を促すセロトニンというホルモンの分泌が活発になります。すなわち脳が睡眠状態から覚醒状態に切り替わります。
セロトニンには心と身体のバランスをコントロールする働きがありますが、太陽の光を浴びることによって分泌量が増えるのです。またセロトニンは、神経伝達物質であるドーパミンやノルアドレナリンの働きを調整する作用をもち、精神を安定させる働きがあります。朝起きたら5分でもいいので外へ出て太陽の光にあたってみてください。
ストレスを溜めないようにしましょう
現代社会に生きていてストレスと無縁に過ごすことは非常に難しいです。自覚症状がない方でも実は大きなストレスを抱えているというケースもあります。ストレスと一口に言ってもすべてが悪いわけではありません。適度なストレスはそれを克服したときに達成感をもたらし、自分自身に自信を持つことができます。
しかし過剰なストレスは心身に様々な不調をもたらします。ではストレスと上手に付き合うにはどうすればよいのでしょうか。ストレスからくる不調を防ぐにはストレスに対する抵抗力を持つことが重要です。また、今まで記述してきたような十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動なども重要です。
3つのRでストレスを乗り切りましょう
ストレス解消法で有名な3Rを紹介します。Rest(休む)Recreation(気晴らし)Relaxation(くつろぐ)の3つです。Rest-疲れを感じたらゆっくり休みましょう。Recreation-軽い運動や旅行など趣味娯楽や気晴らしをしましょう。Relaxation-ストレッチをしたり好きな音楽を聴いたり、マッサージを受けるなどしましょう。
ストレスがたまると身体に現れる不調としては、頭痛や肩こり、胃や十二指腸潰瘍などを引き起こすこともあります。精神的な面では、不安やイライラ、不眠、気分の落ち込みなどがあり、悪化するとうつ病など深刻な心の病につながることもあります。3Rでストレスを乗り切りましょう。
現代社会ではストレスによるうつ病や過労死などの様々な問題があります。このような事にならないように、日ごろから生活習慣を見直してください。
実際にすべて行うのが難しいと思っている方もいらっしゃると思いますが、何か一つでもできることがあるのではないでしょうか。一気に改善することはありません。まず一つ改善、それが出来たらもう一つと段階に分けて実行されてもいいと思います。
これを読んで下さった方々のお役に少しでも立てたらうれしく思います。
まとめ
過労による症状を改善しよう!生活習慣見直し術
・質の良い睡眠を取りましょう
・お風呂でリラックス
・バランスの良い食事
・軽めの運動で疲労回復
・太陽の光を浴びましょう
・ストレスを溜めないようにしましょう
・3つのRでストレスを乗り切りましょう