足首の骨折が完治するまでに要する時間と治療法

足首の骨折が完治するまでに要する時間と治療法
足首の骨折は日常生活に支障は出ますし、痛みも激しいし、つらいですよね。スキーなどのスポーツや交通事故、労働災害など、意外に足首を骨折する可能性は低くありません。

労働災害で起こりえる事態で言えば、倉庫業者が、コンテナと倉庫のバースの隙間に足を踏み入れてしまい、複雑骨折した例もあります。

足首の骨折は、ねじりや縦方向・横方向への力が加わった時に起こる足関節骨折で、実は脚の骨折のなかで一番起こりやすい骨折が、この足関節骨折(足首の骨折)です。そこで今日は、足首の骨折が完治するまでに要する時間と治療法についてお伝えします。

医師法及び薬事法の規定により、医療的アドバイスを提供するものではありませんが目安にしていただければ幸いです。同じ部位、同程度の骨折であっても、骨の癒合期間には個人差があります。治療にあたっては、医者から適切な診療を受けて下さい。ではご覧ください。

 

足首の骨折が完治するまでに
要する時間と治療法

 

そもそも、どうして骨折は痛いのか

骨の痛みは筆舌に尽くしがたいものがありますが、実は、骨そのものには、痛みを感じる侵害受容器はほぼありません。だから、足首だろうが頭蓋骨だろうが肩甲骨だろうが、骨折や剥離そのもので痛みは感じないはず…なのですが、実際には非常に痛みが走ります。

骨は骨本体と、骨本体を覆う骨膜から構成されていますが、骨本体にはほとんど受容器がなく骨膜に侵害受容器が存在します。つまり、骨折は骨本体が痛いのではなくて、破壊に伴う炎症や、骨折に伴う刺激などで骨膜の侵害受容器が興奮し、痛みを起こすわけです。

これは膜の状態が悪いといつまでも痛みを感じる、ということです。

 

牽引する

骨折でずれた骨を元に戻すのが、牽引です。ずれたまま放置すると、妙な位置で折れた骨がくっつくので、この牽引が必要となってきます。骨にくっついている靭帯や腱などが骨をずらしたまま正しい位置を保てない場合に行われます。

足首の足関節の靭帯が、もし骨折の際に切れたり断裂したままだと、痛みが残ったり、関節軟骨が損傷する変形性関節症になる場合があります。具体的には、重りのついた牽引装置で持続的に引っ張ります。子供の場合、牽引だけで治療が完治する事もあります。骨折の場合は、四週間ほどで治ります。

 

保存療法を行う

靭帯が切れてなくて、骨がずれていない場合に行います。ギブスで固定しますが、最近の主流はグラスファイバー製のギブスで、裏側は皮膚の保護用の綿で覆われています。ギブス以外にも、副え木による固定で保存療法を行う場合があります。

副え木とは、石膏やグラスファイバー、アルミニウムなどで出来た細い板のことで、シーネとも言います。骨折した部分にあてて、包帯やテープで固定し保存します。大抵、腫れがひくまでの初期治療です。この場合も、完治までの目安は四週間です。

 

超音波治療法を行う

基本的に骨折の治療は、骨を正しい位置に固定して自然回復を待ちます。しかし、治療器から発する超音波を患部に当てると、骨の圧電現象などにより、多少癒合の修復期間が早まるという報告もあります(個人差があります)。

固定された足関節に向けて、病院から借りた超音波治療器から発する超音波を一日二十分当てて下さい。超音波による痛みも不快感もありません。断続的な低周波で細胞が刺激を受けて治りが早くなるという説があります。

細菌感染などがあると骨折が難治化する可能性があるので有効だと言われています。また、外科手術の切開創の治癒や、疼痛のコントロールに効果があるという研究報告があるので、病院によっては、瘢痕の疼痛緩和の為に行われることもあります。

 

内固定手術を行う

外科手術で骨のずれを治し、金属、主にステレンスやチタン製のピンやワイヤー、プレート、ロッドなどで固定するのが内固定手術です。

Kワイヤー(キルシュナー銅線)を骨に指し、折れた所をつなげたり(切開せず、皮膚から直接刺す場合もあります)、金属製のプレートを骨折部位にあてて、ネジで止めるなどの手術を行います。靭帯や血管の損傷などがあれば、その部分も修復します。

固定から癒合までの目安は四週間です。手術後はギブスなどで固定し、一日から一週間入院する必要があります。

 

創外固定を行う

足関節骨折など、関節骨折の場合に良く用いられる固定法で、骨折部位の両側から、ワイヤーやピンを何本か打ち込んで骨のずれを正し、創外固定器(金属のピン)を刺入して骨折を皮膚の外で強固に固定し、骨癒合を促進させる方法です。

固定した後でも矯正が可能というメリットがあります。身体にとっては異物である体内の金属を減らせ、また外来通院時に抜去出来ます。骨折で癒合しないまま偽関節になってしまった場合にも有効で、手術後ゆっくりと時間をかけて皮膚や筋肉、神経や血管を伸ばしていくことも可能です。

手術は全身麻酔で行い、手術後数日は痛み止めが必要な場合があります。治療に必要な期間は個人差もありますが、二~三ヶ月から、一年程度かかることもあります。創外固定を外した後、癒合した骨がまだ成熟していないと判断された場合には、ギブスなどで固定します。

ピンを抜釘した後に、皮膚瘢痕が出来るのと、細菌感染のリスクが高いのが欠点です。患部のシャワー浴などは積極的に行い、皮膚の細菌を洗い流すことが肝要です。その後はドライヤーで水分を飛ばし、ピン周辺を自分で消毒する必要があります。

 

リハビリを行う

足首の骨折の場合、内固定手術などの手術の後、早い時期から足の関節を動かすリハビリを行う必要があります。一般的に、手術後翌日から行います。足のかかとの部分をシーネなどで固定する必要がありますが、それでも足首の関節を動かすことが出来るようにします。

エコノミークラス症候群にならないように、手術の次の日から、脚を持ち上げたり、機械で脚を動かす練習をします。かかとを浮かせて、足指だけで歩くこともありますが、体重を掛けて通常通り歩行するには、三~四週間かかります。

 

いかがでしたか。基本的に骨折の治療は、ずれた骨や靭帯を正しい場所に戻して固定し、骨が自然に癒合するのを待つ、というものです。その固定のやり方には、保存療法や外科手術があり、ワイヤーやピンなど、状態によって道具を選びます。

足首の骨折(足関節骨折)は、非常に多く、きちんと骨が癒合していないのに無理をすると、変形性関節症などに移行する場合があります。

癒合したかどうかはレントゲンなどで慎重に検討し、医者の適切な判断を必要とするので、リハビリ期間中でも素人判断で勝手な事をしないのが大切です。何事も基本が大切ですよね。

まとめ

足首の骨折には

・牽引する
・保存療法を行う
・超音波治療法を行う
・内固定手術を行う
・創外固定を行う
・リハビリを行う

などがあります


連記事