両手の指が腫れたり曲がったりして、生活に支障が出る症状があります。このような場合、手は日常生活でとてもよく使う箇所なので、少しの腫れや痛みでも、ものすごく不自由を感じますし、また人からもわりとよく見られる場所なので気になりますよね。
両手の腫れなどの深い症状が出た場合は、まずはご自分の症状をよく見てから、すぐにでも病院へ行くことをお勧めします。ただのむくみでは済まされない、重大な疾患が隠されている可能性があるからです。
両手の不自由は病気によっては回復までに長期間かかる場合がありますが、しっかりと直して健康な日常生活を取り戻しましょう。そこで今日は、両手の指の腫れから考えられる疾患についてお伝えします、ぜひ参考にしてください。
両手の指の腫れがひかないときに
考えられる7つの疾患
リウマチで指が腫れる!
朝起きたときに両手の腫れを感じたら、関節リウマチを疑いましょう。関節リウマチは、中年女性に多い病気ですが、なぜ女性に多いかは不明です。
夜眠っている間に炎症によって関節に水分がたまるため、朝起きたときに腫れや痛みを感じるのです。関節リウマチの初期は痛みを伴わず、ただの腫れだけで済む場合が多いため、症状があっても放置する人が多いと言われています。
しかし放置すると関節にダメージが蓄積され、関節部位の変形が起こります。早期発見治療できれば、症状を抑えることができるため、なるべく早く病院へ行きましょう。
へバーデン結節で関節が歪む!
指の第一関節が腫れたり赤くなったりする病気をへバーデン結節と言います。へバーデン結節の原因は不明ですが、中高年期の女性に多く、母子で同じ疾患になる場合が多いと言われています。
遺伝性は発見されていないものの、自分の母親がへバーデン結節の方は注意しましょう。腫れた関節部位に小さいニキビのようなできものができることもあります。
日常生活に支障が出ない程度にテーピングなどで固定する治療法が一般的です。こぶなどが気になる場合は外科手術で取り除くこともあります。
原因を特定できない指の腫れ
原因不明で両手の指の腫れが起こった場合、自己免疫疾患という症状かもしれません。自己免疫疾患とは、複数の箇所が同時に弱っていて、どこが病巣かわからないままに発症する厄介な病気です。
両手の指の腫れや発熱、だるさや倦怠感など、病気の特定がしづらい症状が同時に出ることもあります。子どもに発症する場合もあり、原因不明なだけに不安が募りますが、規則正しい生活や食事をすることで、徐々に治る場合もあります。
指の使い過ぎで腱鞘炎に…
パソコンなど、毎日指をよく使う人に多いのが「腱鞘炎」です。両手の指が腫れたときに、たいていの人は「腱鞘炎かな?」と疑うほど、一般的な症状と言えるでしょう。
腱鞘炎になると、痛みや腫れやしびれをともなうこともあり、日常生活に困難をきたすため、早めに完治したいですね。腱鞘炎は安静第一で、酷使しすぎた部位をよく休ませ、血行を良くすることで治癒が早くなるでしょう。
パソコンのキーボード操作を長時間行う人は、指の腱鞘炎にならないために、数十分おきに指のストレッチやクールダウンタイムを設けましょう。
手にできる腫瘍
腱鞘巨細胞種という病名を聞いたことがあるでしょうか。これは、手や足の指によくできる両性の腫瘍のことを言います。
良性と呼ばれるので「ほっ」と胸をなでおろす人が多いのですが、腱鞘と密接に関わっていて、手術で引きはがしたあとも再発しやすい厄介な腫瘍と言えるでしょう。指の関節にできるため、症状としては指の腫れや痛みや赤みがあります。
悪性腫瘍のような急成長はしませんが、放置しておくと指の骨や関節を破壊するなどの深刻な症状に進行するため、なるべく早くに治療しましょう。
痛風による関節の腫れ
関節の痛みと言えば「痛風」です。両手の指の腫れという症状から、痛風を考える人も少なくないでしょう。痛風は、一般的に足の関節から痛む場合が多い病気です。
両手の指にまで痛みが広がってきたとしたら、痛風の症状がかなり広がっていると考えていいでしょう。痛風による足の関節の痛みは、歩行できないほどに激しい痛みが数日続いた後にうそのように痛みが引くため、様子を見て病院に行かない人もいるようです。
しかし痛みが引いたからと言っても痛風が治ったわけではなく、足から徐々に体の他の関節に症状が広がっているのです。痛みが手首を通して、手の指にまで広がってきたと考えると、恐ろしさがわかっていただけるでしょうか。
是非とも早めに治療に取り組んで、これ以上の病気の広がりを抑えましょう。
腎臓障害で水がたまる
両手の指が腫れるという症状が長く続くという方は、体が基本的にむくみやすくなっている可能性があります。単なる「むくみ」ならば放置してもいいと考える方も多いのですが、内臓に深刻な病気が進行している場合もあるため、早めに医師に相談する方が良いでしょう。
特にむくみの原因は腎臓機能が弱まっていることが多く、放置すると様々な腎障害に発展しかねません。腎臓や肝臓は一度損傷すると修復が難しいため、両手の指の腫れという初期症状を見逃さずにいたいですね。
以上、両手の指の腫れが引かない時に考えられる7つの疾患をお伝えしました。両手の指の腫れなどの症状が出る疾患には、なぜか中高年の女性に発症割合が多いという統計が出ています。
はっきりとした原因は不明ですが、女性ホルモンに何らかの関係があると考えられています。また、はっきりした根拠はないものの、遺伝的に母子が同じ病気になるものもあるため、母親がかかった疾患については注意しましょう。
まとめ
両手の指の腫れがひかないときには
・リウマチで指が腫れる!
・へバーデン結節で関節が歪む!
・原因を特定できない指の腫れ
・指の使い過ぎで腱鞘炎に…
・手にできる腫瘍
・痛風による関節の腫れ
・腎臓障害で水が溜まっている可能性があります