テニス肘の症状が悪化しないよう、すぐやるべき7つの処置

テニス肘の症状が悪化しないよう、すぐやるべき7つの処置

テニス肘は、テニスなどのラケットを使用したスポーツをする人に特によくみられる上腕骨外側上顆炎または上腕骨内側上顆炎のことを言います。ボール等を正確に捉えられず手首の力で対抗すると、手関節の伸筋やその付着部位に負担がかかります。

その結果、筋の変性や骨膜の炎症などが発生します。さらに近年ではパソコンのキーボード、マウスやスマートフォンなどが普及し、多くの人が手首を酷使するようになったため、誰もがかかる病気となっています。症状としては、手関節を伸展(背屈)したとき、あるいは伸筋が緊張するときに、肘や前腕に痛みを感じます。

具体的な動作としては、雑巾やタオルを絞る、箒で掃く、荷物を持つ、車のハンドルを切るといった時に痛みを感じ、酷くなると日常生活にも支障をきたします。今日は、そのテニス肘の症状が悪化しないよう、すぐやるべき7つの処置についてお伝えします。

 

テニス肘の症状が悪化しないよう、
すぐやるべき7つの処置

 

冷却をしよう

痛みに気付いたら、運動後すぐに幹部のアイシングを15分間行いましょう。基本的に、熱や痛みがあるうちは冷やし続けるのが基本です。1回15分を、1日2回の目安で行い、三日から一週間ほど続けてください。

ただし、冷やしすぎると逆効果なので、熱がなくなったらすぐに冷やすのをやめましょう。また、肘が熱いときは、炎症が強いので、入浴など肘を温める行為は禁止です。

 

安静にしよう

痛みの強いときは、安静にして痛みをともなう動きを避けましょう。完全な休養を与えると、筋肉の硬直や衰弱、萎縮を招くので、できるだけ早く腕を使う訓練も必要です。つまり、腕はできるだけ頻繁に使うようにし、かつ痛みを感じる動きを避けるようにしましょう。包帯で緩く巻くことも有効です。

 

テニス肘用サポーターを着用しよう

前腕サポーター(肘の直ぐ下に付ける)も役立ちます。手首の上にもう一つ付けるとさらによいでしょう。これらはぴったりとあってこそ効果がありますが、きつく巻きすぎると血行を悪くするので強く巻きすぎないよう注意してください。テニス以外での着用も有効です。

テニス肘はずスポーツ活動を一時中止し、出来るだけ肘や手首を使わないようにしましょう。場合により、消炎鎮痛剤の外用薬(塗り薬など)または内服薬を使います。順調にいくと、1〜2週間ほどでテニスができるようになります。

 

練習量を減らそう

テニス肘は慢性化すると治るまでの時間がかかるので、軽い場合でも、急性期には痛みが起こる運動は控えるようにしましょう。

なお、肘を圧迫すると痛いがその他の痛みはない場合や、バックハンドストロークをするときだけ痛いなどの軽症の場合には、バックだけしないなどの部分的に休む方法もあります。さらに痛みが強くなり、軽いものを持つと痛む中等症の場合は、約2週間ぐらいテニスは休むとよいでしょう。

 

リハビリテーションをしよう

テニスやその他スポーツでのテニス肘の場合、プレーの頻度と時間及び強度は、非常にゆっくり増やしていくべきです。運動前は15分間の温熱パックを行うなどし、また、ゆっくりと軽い運動から始めましょう。

しかし現代では、テニス等のスポーツだけでなく、仕事や育児によってテニス肘になる人もいます。そういった人は周りの人に伝え、協力を仰ぎましょう。テニス肘は前述のように慢性化すると非常に治療に時間がかかってしまい、無理をするほうがかえって周囲に迷惑をかけてしまうことがあります。

 

ストレッチとマッサージをしよう

ストレッチは柔軟性を高めます。テニス中に肘に違和感があったり、運動前後、入浴時に、疲労回復のためのストレッチとマッサージを行いましょう。

右腕の場合、右腕を前伸ばして、手のひらを下に向け、指先を左手で持ち、手前に引っ張るように手首を曲げます。静止30秒×3回。次に、右手のひらを上に向け、左手で指先を持ち、手前に引っ張るように手首を曲げます。静止30秒×3回。

 

筋肉を強化しよう

根本的に筋力が不足したままでは、せっかく治っても再発してしまいます。筋力トレーニングにより体幹や肩の筋力が強化されると、それだけ再発しにくくなります。ただし、筋力トレーニングは、痛みがある時期に行うとかえって症状が悪化するので、必ず痛みが取れてから行いましょう。

多くのトーナメントプロが行っているトレーニング法の一つに、コートに入る前に、ラケットカバーをつけたまま、ボールを打つようにバックハンドの素振りを行なう方法があります。空気抵抗による負荷により、必要な筋肉を強化することが可能となります。

次の段階では、ボールを1〜3個カバーの中に入れて同様に素振りをします。ただし、決して自分の限界を超えないことに注意してください。

 

いかがでしたでしょうか。はじめは軽い違和感が痛みに変わり、そのまま無理をし続ければ、本来1、2週間で治るはずの急性のテニス肘が慢性になってしまい、治療に1年かかってしまうこともあります。症状が現れたときに、これらのことを実施して、無理をせずに早めに治療しましょう。

また、まだ症状が出ていなくとも、腕や肩、体幹の筋力に不安のある方は筋力トレーニングを実施することで予防にもなります。ここで記した以外にも、鉄アレイなどを使った腕や手首の筋力トレーニングも有効ですからぜひやってみてくださいね。

 

まとめ

テニス肘の症状が悪化しないよう、すぐやるべき7つの処置

・冷却をしよう
・安静にしよう
・テニス肘用サポーターを着用しよう
・練習量を減らそう
・リハビリテーションをしよう
・ストレッチとマッサージをしよう
・筋肉を強化しよう


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