股関節に原因不明の痛みがあるときがあります。何らかの病気の兆候である場合はもちろん、単なる姿勢のゆがみが原因の場合もあります。股関節に関する痛みなどのトラブルは、男性に比べて女性が圧倒的に多いと言います。
原因は、骨盤内などに子宮などの女性特有の臓器を多数持ち、血流が滞ることが多いからでしょうか。今回は、股関節に原因不明の痛みを感じたときに、疑うべき病気や原因についてまとめてみました。
股関節の痛みを放置しておくと、歩行に支障が出るなど、日常生活が不自由になってしまうため、早めに原因解明して対処をするべきでしょう。また、股関節の痛みの原因によっては回避が可能な症状もあるため、ご参考にしてください。
股関節の痛みの原因に
心当たりがないとき疑うべきこと
股関節に炎症が起きているとき
股関節内部に、外部からの細菌が入り込んで炎症を起こす場合があります。その場合、急に股関節の痛みを感じることでしょう。細菌やウイルスが入り込むと、歩くときに痛みを感じるため、子どもなどは急に歩くのを嫌がったりぐずったりし始めます。
風邪などひき始めの症状としてもあらわれるため、お子様が原因不明の足や股関節の痛みを訴えるときは細菌が入り込んだかもしれないと疑いましょう。病院に行くと検査をしてくれ、細菌やウイルスが股関節内部に入り込んでいるときはすぐに抗生物質を投与してくれます。
女性に多いリウマチ
中高年の女性に多い股関節の痛みの原因で、リウマチがあります。今までリウマチの自覚症状がない場合は、原因不明の股関節の痛みに首をかしげることでしょう。しかしリウマチ自体はまず四肢に出やすく、股関節に急に発症することはあまりありません。
そのため、もともとリウマチだった人が、症状が進行して股関節にまで広がったと考える方が一般的です。そのためリウマチの人は、股関節の痛みがあった時に症状の拡大を疑った方が良いでしょう。リウマチとして診断された場合は、リウマチの治療を続けていきましょう。
骨粗しょう症の可能性
中高年の女性に多い骨粗しょう症という、骨がもろくなる病気があります。骨粗しょう症でもろくなった股関節が、気が付かないうちに骨折してしまう時があると言います。
「骨折して気が付かないなんて!」と驚かれるかもしれませんが、骨粗しょう症はそのような恐ろしい症状を引き起こすのです。気づかないうちに骨折をして、歩くときに「なんだか股関節が痛い!」と感じるのです。
骨粗しょう症の自覚症状があるときは、すぐに病院に行って骨折の可能性を疑いましょう。骨粗しょう症の自覚のない方も、原因不明の痛みを長く放置せずに、なるべく早く受診するべきでしょう。骨折していた場合、放置すると骨が変形して結合してしまう可能性もあるからです。
股関節の骨が壊死?!
ある時急に股関節に激痛があり、受診すると「股関節が壊死している。」と言われた人がいます。股関節が壊死してしまうと、骨と骨がこすれあって変形性関節症に進行してしまいます。
股関節が壊死する原因は不明と言われていますが、ステロイドの大量投与や過度のアルコール摂取とも言われています。中高年を超えたら、アルコールや不要な薬の投与は避けて、自然な食材で健康を意識するといいでしょう。
股関節の骨が壊死した場合、手術を行うことになるでしょう。そして、術後のリハビリがとても大変だと言われています。
変形性股関節症になると
変形性股関節症という病気を知っているでしょうか。変形性股関節症は、長期間にわたり、症状がゆっくりと進行するのが特徴です。最初は「なんだか股関節のあたりが痛い?」程度の痛みですが、数か月から数年を通して、徐々に痛みが進行していくのです。
進行してしまうと治癒にもとても時間がかかるため、早めに対処することをお勧めします。変形性股関節症で体の左右のバランスが極端に悪くなってしまった場合は、人工関節などを入れる手術を行う場合もあります。
普段から歩くときや立つ時の姿勢を気を付けで、股関節のストレッチや筋肉づくりをしっかりとしておけば変形性股関節症を回避しやすいでしょう。
ハイヒールにご注意を
女性はおしゃれのためにハイヒールを着用する人が多いですよね。しかし長時間、そして長期間ハイヒールを履いていると、次第に股関節が歪んでしまいます。股関節が歪んだ状態で長く歩行を続けると、変形性股関節症などになりやすくなってしまうのです。
ハイヒールなどでおしゃれをする気持ちもよくわかりますが、休日などはハイヒールを脱いで、足に優しいスニーカーなどを履くようにしましょう。股関節だけでなく、足そのものや体全体のバランスのためにも、ハイヒールはなるべく控えるべきです。
股関節のねじれによる痛み
女性は特に、O脚やX脚の人が多く、歩行時の体が歪んでいる人がとても多いと言います。どちらかの足に重心をかけ続け、どちらかの肩に荷物を持つなど、気づかぬうちに体をゆがめる行為を習慣にしてしまっているのです。
そのため、体の上半身と下半身をつなぐ役割の股関節にゆがみが生じてしまい、左右どちらかの股関節の骨だけがすり減ってしまう…という症状に陥るのです。たまに股関節に「チリッ」とした痛みを感じるときは、姿勢の改善を心がけましょう。
普段から歩く姿勢に気を付けて、体のゆがみがないかを定期的にチェックするといいでしょう。
さて、股関節の痛みの原因に心当たりがないときに疑うべきことを、7つの項目に分けて書いてみましたがいかがでしたか。股関節は体の中心に位置するとても重要な部位です。股関節に痛みがあると、立つ時や歩行に支障が出るためとても不便です。
できれば早めに改善したいですよね。治療に時間がかかる病気もありますが、普段の心がけで回避できる症状も多いため、大切な股関節を守るためにも日常生活の習慣から気を付けてみましょう。
まとめ
股関節の痛みの原因に心当たりがないとき疑うべきこと
・股関節に炎症が起きているとき
・女性に多いリウマチ
・骨粗しょう症の可能性
・股関節の骨が壊死?!
・変形性股関節症になると
・ハイヒールにご注意を
・股関節のねじれによる痛み