指先のしびれはなぜ起こる?考えられる原因を徹底解明

指先のしびれはなぜ起こる?考えられる原因を徹底解明

ある日突然、何もないのに指先がしびれることって、ありますよね。正座で足がしびれるのと同じで、その内症状も収まるし、どうってことないだろう…と思っているあなた、大きな間違いです。しびれも痛みと同じく、身体からの警告信号。決してあなどってはいけません。

良く考えて下さい。何もなければしびれるわけがないじゃないですか。そう、その通り、しびれは病気がある証拠。そこで今日は、特に指先のしびれがある場合に、考えられる原因を徹底解明します。ではご覧ください。

 

指先のしびれはなぜ起こる?
考えられる原因を徹底解明

 

毛根管症候群の可能性あり

手の指先など、肘から先のしびれは、手や腕の末梢神経の障害が原因です。脳と脊髄が中枢神経なのに対して、中枢神経に出入りする、全身に広がる神経が抹消神経ですが、この末梢神経が圧迫されると、その末梢神経が支配している領域がしびれます。仕組みは、正座の時の足のしびれと同じです。

その中でも、中指が特にしびれ、また手のひら側がしびれる場合、毛根管症候群の可能性があります。四十歳以上の女性に多く見られ、放置していると、親指と人さし指で丸がつくれないような感じになり、手指の細かい作業が難しくなります。

毛根管とは、手のひらの付け根にあるトンネルで、親指から薬指の中指側までの、手のひら側を支配する正中神経が通っています。この正中神経が圧迫されると、毛根管症候群といわれる、中指を中心としたしびれが起こるわけです。

若い人では出産後に発症することがありますし、血液透析を受けている人にも見られます。原因は女性ホルモンの変動が原因で、原則として保存療法、つまり、テーピングをして手首を安静にします。その間は鎮痛剤やビタミンB12製剤などが投与されます。

しかし、親指の付け根の筋肉が萎縮していると、外科手術を行い、神経を圧迫している靭帯を切除する必要があります。場合によっては、ガングリオン(良性の瘤)や腫瘍で神経が圧迫されている可能性もあるので、この場合も外科手術で切除します。

 

肘部管症候群の可能性あり

男性に多く、利き手の、小指と薬指の小指側がしびれる場合、肘部管症候群の可能性があります。ひじの内側を叩くと小指と薬指にしびれが走り、放置していると手の指を開いたり閉じたり出来なくなったり、指の関節を伸ばせなくなります。

これは、ひじの肘部管で、尺骨神経が圧迫されている為に発症するのですが、その原因は、変形性肘関節症、つまり、肘を強く使うなどして、肘関節が変形してしまった場合がほとんどです。三十歳以上の男性に多く、職業でひじを良く使う人の他、スポーツや怪我、ガングリオンによって起こることがあります。

また、子供の頃にひじが骨折して、大人になってから発症する場合があります。骨折で変形したひじの骨が少しずつ神経を圧迫していった結果発症するので、いわば時限爆弾みたいなものです。

この場合、放置すると手の筋肉が萎縮して指の細かい動きが出来なくなり、指の形が変形してくるので、そうならない内に外科手術をするのが基本です(非常に軽い場合には保存療法で症状が和らぐ場合もあります)。

最もポピュラーな外科手術は、神経を圧迫しているひじのバンドを切除するという、簡単なものですが、再発の可能性が高いので、ひじの内側にある、腕の骨の内上顆を削る手術をすることもあります。

更に症状が重い場合、内上顆の後ろを走る尺骨神経を、内上顆の前に移動させる手術を行うこともあります。また、手の甲や親指から人さし指がしびれる場合、橈骨神経まひの可能性があります。手首に力が入らず、垂れ下がってしまうのが特徴です。

別名ハネムーンまひ、あるいは土曜の夜のまひと呼ばれます。新婚旅行で花嫁を腕枕した時や、土曜の夜に深酒をして腕枕をして寝込んでしまった時などに良く起こるからです。これは一時的なもので、すぐに治ります。

 

足の指のしびれは、総腓骨神経まひや足根管症候群の可能性あり

しびれるのは何も手の指先だけとは限りません。足の指先だってちゃんと(?)しびれます。ひざ下から足の指までがしびれる場合は、総腓骨神経まひと言って、寝る姿勢や脚を組んだ姿勢で、ひざの外側から足の甲までの総腓骨神経が圧迫されて発症します。

足の親指の裏側がしびれる場合は、足をしめつける靴をはいた後に良く興りますが、すねの脛骨神経が圧迫されて生じます。

これらは、一時的なしびれなら姿勢を正せばその内収まりますし、または神経ブロックで鎮痛すれば症状も軽くなりますが、どうしても治らない場合は、ガングリオンが神経を圧迫している可能性があるので、外科手術で切除する必要があります。

 

糖尿病の可能性あり

両方の手足の指先などにしびれがある場合、全身の病気で末梢神経に炎症が起こっている可能性があります。病気で血行が悪くなって、神経に栄養が行き渡らない為で、足先や手先、特に指先にいくほどしびれが強く現れます。この場合、特に考えられるのが糖尿病です。

血管中にブドウ糖が多い状態が続くと、代謝異常が起こって神経組織に代謝物がたまり、神経細胞の働きが阻害されます。また、毛細血管にも代謝物がたまるので、血管がますます細くなって神経に酸素や栄養が行き渡らなくなります。

他にも、お酒の飲み過ぎや毒物などが原因の場合がありますが、糖尿病は一度発症したら治りません。子供に多いのがインスリン依存性糖尿病で、脾臓の異常から引き起こされます。食生活などが原因で起こるのはインスリン非依存性糖尿病で、高血圧や高脂血症なども伴います。

それなら糖分をとらなければ良いのでは、と思ったあなた、糖尿病の恐ろしさを甘く見ています。「糖尿病パラドックス」と言いまして、糖分摂取をあまりに制限すると、逆に糖尿病になることが知られているのです。

糖分摂取を過度に抑えていると、脳がブドウ糖を確保する為に、コルチゾールを分泌させるのですが、このコルチゾールは細胞がブドウ糖を取り込むのを阻害して、結果として血糖値を高くするのです。ストレスなどでもコルチゾールが大量に分泌されるので、ストレス発散が必須です。

 

胸郭出口症候群の可能性あり

肩から下、手の指先に至るまでにしびれがあったら、胸郭出口症候群の可能性があります。特に若い女性、それも痩せた撫で肩の人に多いのが、この症状。一番上の肋骨と鎖骨の間を胸郭出口と言うのですが、ここが狭くなって、中を通る神経と血管が圧迫されて、しびれが起きるのです。

腕を挙げると脈拍が弱まったり、手が冷たくなってくるなども特徴として上げられ、時に肩こりや首の痛みを伴います。教師や美容師など、腕を良く上げる職業の人も多い症状です。

ほとんどが神経ブロックなどの薬物療法や、姿勢を正したり体操をしたりするなどの理学療法で治ります。ただ、症状が続くようだと、外科手術で胸郭出口を広める為に肋骨の一部や、頸肋と呼ばれる骨を切除します。

 

膠原病やバージャー病の可能性あり

指先などの手足の先がしびれ、冷たくなる場合は、血管に障害があります。膠原病は、免疫システムが異常になり、自己の組織を異物として認識して攻撃する誤作動を起こす病気です。膠原病の人は血管の壁の筋肉が敏感で、温度や精神的な刺激で収縮しやすくなっています。

その為、血流が悪くなって、しびれが生じるのですが、その時、皮膚の色が白や紫になる、レイノー現象が起こります。関節の痛み、すなわちリウマチを伴います。炎症を抑える為にステロイド薬を投与したり、抗リウマチ薬を使用します。

バージャー病は、末梢の血管に炎症が起こり、血管が狭くなる病気で、二十代から四十代の喫煙者に良く見られます。この場合、しびれる部分に強い痛みがあります。

バージャー病の場合は、間欠跛行と言いまして、休まないとしびれで歩けなく症状が出ることもあります。休むと症状が軽くなって歩ける状態になります。放置すると手足の壊死につながるので、絶対に禁煙し、手足を冷やさないようにし、小さな怪我にも注意します。

 

脊髄・頚椎の異常の可能性あり

脊髄が何らかの原因で圧迫されると、手のしびれが見られます。両手がしびれ、進行すると足もしびれるようになります。首が痛んだり、首を反らせると強まります。手指の細かい作業が出来なかったり、つまずきやすく、歩きにくかったりします。

また、尿に関する症状などが伴うこともあります。首の部分の椎間板が薄くなることで骨棘が生まれて神経を圧迫する頚椎症、また、その椎間板の繊維輪に亀裂が出来て、中の髄核が飛び出して神経を圧迫する頚椎椎間板ヘルニア、脊髄腫瘍。

脊髄を支える靭帯が骨のように厚く、硬くなる脊柱靭帯骨化症、リウマチ性脊椎炎、血液透析で濾過しきれなかった物質が神経の周辺などに溜まって骨や軟骨を破壊したりする透析脊椎症など、様々な病気が原因であると考えられます。

首を安静に保つだけで症状が和らぐ場合もありますが、手指が動かしにくいという運動障害がある場合は、早めに手術を行うべきです。

 

いかがでしたか。しびれるということは、つまり、神経が圧迫されてまともに動かないか、血行が悪くなって神経に酸素や栄養が渡ってないか、ということです。

ガングリオンや腫瘍、骨の変形で神経が圧迫されている場合もあれば、単に姿勢が悪いだけの場合もありますし、また、全身に炎症が起こって、末梢から悪くなっている場合もあるわけです。

基本的に、人間の身体は同じ姿勢を取り続けたり、同じ動作を長時間繰り返したりするようには出来ていません。また、丈夫に見えてデリケートで、極端から極端にぶれても悪い影響を与えるわけです。何事も程々が肝心ですよね。

まとめ

指先のしびれはなぜ起こる?考えられる原因一覧

・毛根管症候群の可能性あり
・肘部管症候群の可能性あり
・足の指のしびれは、総腓骨神経まひや足根管症候群の可能性あり
・糖尿病の可能性あり
・胸郭出口症候群の可能性あり
・膠原病やバージャー病の可能性あり
・脊髄・頚椎の異常の可能性あり


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