ムーミンの都市伝説☆ヒヤリとするほど怖い7つの裏設定

カバに似たキャラクター、ムーミンたちが織りなす「ムーミン」シリーズ。フィンランドの作家トーベ・ヤンソン氏の小説からはじまり、弟のラルス・ヤンソン氏と共にコミックス化し、そして日本でのアニメなどになった人気作品です。

「ねえ、ムーミン♪」からはじまるオープニングを覚えている人も多いのではないでしょうか。しかし、可愛らしいキャラクターとは別に、怖い裏設定が「ムーミン」シリーズにはあるのです。

ここでは、そんな「ムーミン」のヒヤリとする怖い裏設定を紹介します。

 

ムーミンの都市伝説☆
ヒヤリとするほど怖い7つの裏設定

 

ムーミンはトロール

作者トーベ・ヤンソン氏が最初に世に出した「ムーミン」シリーズの小説のタイトルは、「小さなトロールと大きな洪水」。これから分かる通り、ムーミンはカバではなくてトロールという、化け物です(北欧神話にトロールという名前の化け物が出てきます)。

実は、トーベが少年の頃、下宿先の叔父の家でつまみ食いをしていたのを叱られた時、「ムーミントロールというお化けがいるからつまみ食いをやめなさい」と言われたのが、キャラクター誕生のきっかけになりました。

ちなみに、設定では、体のサイズは電話帳ほどのサイズだそうです。

 

ムーミンの世界は核戦争後の世界

小説「ムーミン谷の冬」で描かれているように、ムーミン一家では11月から4月まで、冬眠をすることが先祖からの慣わしでした。アニメでもムーミン谷の冬で物語が終わるのですが、実は、これは放射性物質を含んだ死の灰が降り注ぐ、「核の冬」を示しているそうです。ムーミン谷は世界で唯一、核戦争の影響から逃れられた楽園として描かれているのです。

実は、ムーミン谷はフィンランドのどこかにあるという設定です。冷戦時代、フィンランドは西側でありながら、ソ連の属国みたいな国でした。米ソの核戦争が起こった時、核ミサイルの標的になる可能性が少ない場所だったのです。

 

スナフキンは元軍人?

核戦争の結果、人類はほとんど全滅しました。その数少ない生き残りの一人が、スナフキンです。彼は元軍人で、行方知れずになった、自分の戦友たちを探して旅をしているそうです。

しかし、戦友たちの生き残りは見つからず、延々と墓参りしているだけの旅だとか。原作も暗い雰囲気ではあるのですが、輪をかけてスナフキンが哲学的なことを口にするのは、その為なのです。

ちなみに、スナフキンとは英語に翻訳された時の英語名で、フィンランド語の元々の名前はヌスカムイクネン。スウェーデン語での名前はスヌス・ムムリクで、「嗅ぎたばこを吸う男」という意味なのですが、原作でも漫画でもアニメでも、彼は嗅ぎたばこは吸っていません。

アニメ「楽しいムーミン一家」での設定ではパイプを加えていますが、劇中でタバコを吸うことはありませんでした。

 

ミイはおばあさん?

妙にふけているミイ。彼女も、数少ない人類の生き残りです。しかし、彼女は子供に見えて実はおばあさん。なんでも、戦争で、目の前で両親が殺されたショックで、老化がとまったかのような姿になってしまったのだそうです。

そう言えば、どこか年寄り臭い描かれ方ですね。ちなみに、ミイという名前は「一番小さいもの」という固有名詞で、名前ではありません。彼女は子供の頃から少しも大きくならなかったので、そう呼ばれました。

 

ムーミンパパは捨て子

ムーミンパパの思い出で語られるのですが、ムーミンパパは実は捨て子。彼は孤児院で育てられた、天涯孤独の身です。子供の頃は「ムーミン」と呼ばれていました。若いころは冒険家で、海で溺れていたムーミンママを助けたのが、夫婦の馴れ初めです。

 

ヒロインの名前が変わっている?

ムーミンと仲の良いガールフレンド、ノンノン。…えっ? アニメ「楽しいムーミン一家」では、フローレンではなかったかって? その通り。彼女はムーミン族とは違う、スノーク族の娘で、原作では名前がありません。身も蓋もありませんが、単に「スノークのお嬢さん」と呼ばれています。

最初のアニメ化の際、当時の田代敦巳音響監督が、妻の愛称からノンノンと名づけました。しかし、その後原作者のトーベ氏からクレームが入り、ドイツ語のフラウ(お嬢さん)から取って、フローレンという名前になったのです。

 

ニョロニョロは永遠の放浪者?

謎の生物、ニョロニョロ。白い靴下を逆さにしたような、小さなお化けなのですが、実は種から生まれます。元々の名前は「ハッティフナット」で、スウェーデン語の「優柔不断で迷う」を意味するハッタと、「放浪する」を意味するフナッタの合成語です。

原作では名前通り、「何かを思うことも感じることもなく、ただひたすら水平線を目指す、永遠の放浪者」とされていますね。夏至の日には、ムーミン谷の北北西に位置する、ある決まった島に集まります。マホガニー製の大きな気圧計がついた青い柱を中心に、世界中から約700体が集合するのですが、目的は良く分かりません。

ムーミン谷のあるフィンランドから北北西にある島がどこかを特定するのは難しいですが、明らかに北極海にあります。北極海と言えば、実は冷戦時代、旧ソ連の原子力潜水艦が活発に活動していたことでも知られています。果たして、ムーミン世界で夏至の日に何があったのか、ニョロニョロは何の目的で集まるのか、非常に興味深いですね。

 

いかがでしたか。

ほのぼのとした雰囲気のアニメとは違い、隠れた裏設定の都市伝説がある「ムーミン」シリーズ。最初の出版が1945年で、作者のトーベ氏が、「(原作には)暴力はない」と最初のアニメシリーズにクレームを入れたのも、背景に大きな意味が見え隠れします。これを機に、子供向けと思わずに「ムーミン」シリーズを読みなおしてみたらいかがでしょうか。

まとめ

ムーミンの都市伝説☆
ヒヤリとするほど怖い7つの裏設定

・ ムーミンはトロール
・ ムーミンの世界は核戦争後の世界
・ スナフキンは元軍人?
・ ミイはおばあさん?
・ ムーミンパパは捨て子
・ ヒロインの名前が変わっている?
・ ニョロニョロは永遠の放浪者?


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