SNSなどのネットを介して知り合い、実際に会う会合を「オフ会」と言います。インターネットが普及したここ10数年で浸透した「オフ会」ですが、オフ会をめぐってのトラブルは後を絶ちません。ネット上では年齢や経歴を偽っている人物が多いのですが、そのことに警戒を感じずに「会う」という軽率な判断をすることに、危機感を持つことが一番大切です。相手の素性もわからないリスクはとても大きいのです。
そこでオフ会をめぐって起こる様々なトラブルを紹介いたします。オフ会の危険性を認識し、ネット上と現実の区別をしっかりと線引きしましょう。
オフ会に潜む危険とは?
気をつけるべき、事例の多い被害
物を取られる
一番多いオフ会の被害は、物品を盗られることです。ネット上での素性を偽っている相手とオフ会で会い、別れた後に財布や身分証などの紛失に気がつくということはよくあることです。オフ会はお酒の席であることが多いため、場が盛り上がると油断してしまいますが、自分が一緒にお酒を飲んでいる相手の本当の素性を知らないということを忘れずに、気を抜かないようにしましょう。
貴重品を席に置いたまま、お手洗いに行くなどの慢心は非常に危険です。あなたの個人情報を盗ることを目的にオフ会を開くとも考えられるため、くれぐれも気を抜かずに対峙してください。
会費と偽ってお金を取られる
オフ会の待ち合わせとして、駅などで初めて顔を合わせ、最初の興奮も冷めやらない時に「会費を徴収します。」などのことばを言われたら要注意です。会費を先に集め、オフ会の店の場所を教えてもらったうえで、「自分は他のメンバーを待ってからあとで合流する。」などと巧く言い訳をして逃げる悪質な人物もいるのです。手っ取り早い「オフ会」詐欺としてはよくある手口なのです。
出会った当初は相手が犯罪行為を狙っているかどうかを注意して観察するべきでしょう。
ダイレクトの連絡先を知られる
オフ会を言いだす人物の多くは、あなたの「本当の情報」を知りたがっています。善意であれば、あなたをリアルの「友人」として本当の連絡先などを聞いてくるでしょうが、悪意で「個人情報」を求めてくるケースが多いのです。
ネット上のやり取りでは相手の人格も善悪の判断もしづらく、1~2度オフ会で会っただけの相手にたやすく連絡先を教えるべきではありません。また、相手が先に連絡先を教えてくれたからと言っても油断してはいけません。ネット上では素性をいくらでも偽れるからです。
会った時のトラブルから、SNSなどでいじめに合う
実際にオフ会で会ったメンバーの中で、いじめに発展するケースがあります。オフ会で会うまでは和気あいあいとしていたSNS広場で、オフ会のときのトラブルや確執が原因で「いじめ」が起こるのです。メンバーたちから集団で罵倒のコメントが並べられたり、一人だけコメントに無視をされ続けたりするのです。
SNSを「楽しい場」として認識している人には、こう言ったいじめはとても大きな精神的ダメージとなります。オフ会は「気ごころしれたメンバーの集まり」ではなく、あくまでも初対面の人との会合です。最初から礼儀をわきまえずに出しゃばった言動は避け、礼儀正しく相手に対峙したほうが無難でしょう。
会った後ストーカーに発展する
異性とオフ会で会った場合、相手に好かれてストーカー行為に発展する場合があります。元がネット上の出会いなので、ネット上でしつこく付きまとわれたり、ありもしないうわさを流されたりとの被害が報告されています。
ネットへの依存が高い人ほど、ストーカー気質を持ち合わせているかもしれません。会ったとしても実際の連絡先を教えないなどの、最低限の警戒をしましょう。
個人情報をながされる
オフ会で教えた個人情報を、ネット上でながされる被害も多発しています。年齢や住んでいる場所など、ネット上では隠しておきたいこともたくさんあるでしょう。
オフ会で会った時に、個人情報を漏らさないでほしい旨をきちんと伝えるべきですが、そもそも隠しておきたいのなら、オフ会に出向くべきではありません。
暴行に合う
オフ会の場に行ってみると、男性ばかりの中に女性は自分一人というケースがあります。ネット上で性別を偽ることは簡単です。特に、ゲーム等で知り合った場合はキャラクターの性別=実際の性別とは限らないため注意が必要です。
大勢の見知らぬ男性の中で、一人だけ女性がいると、当然のことながら性的被害の危険があります。オフ会現場でそのような状況だった場合、如何に場が白けようとも、断固たる態度で帰るべきです。
さて、オフ会に潜む危険について紹介いたしました。いずれの被害例も、必ずしも相手加害者ばかりが悪いとは言えません。被害者にも落ち度はあるのです。
個人情報はあなたの大切な財産です。簡単に初対面の相手に渡さないという気持ちを強く持ってください。また、素性の知れないネット上の相手に気軽に会うという無警戒な行為をなくせば、オフ会がらみの犯罪は存在しなくなります。現実世界とネット世界の区別をきちんとつけて、割り切った行動をしましょう。
まとめ
オフ会に潜む危険とは?気をつけるべき、事例の多い被害
・物を取られる
・会費と偽ってお金を取られる
・ダイレクトの連絡先を知られる
・会った時のトラブルから、SNSなどでいじめに合う
・会った後ストーカーに発展する
・個人情報をながされる
・暴行に合う(男性ばかりの中に女性一人)