猫の恩返しの都市伝説に隠された5つのヒミツ

猫の恩返しの都市伝説に隠された5つのヒミツ

スタジオジブリの「猫の恩返し」と言えば、普通の女子高生・吉岡ハルが助けた猫が、実は猫の国の王子・ルーンだった事から始まる異次元ファンタジーです。猫の国の王妃候補にされたハルを助けるべく、バロンと呼ばれる猫の男爵フンベルト・フォン・ジッキンデンが活躍する話です。

さて、この「猫の恩返し」は、ジブリ作品でもほのぼのとしている作品です。しかし、ジブリ作品のファンなら、観ている内に「あれ? これって…?」と思うようなヒミツがあったりします。それもその筈、ジブリは決して、何の仕掛けもないような、底の浅い作品を世に出したりはしません。そこで今回は、「猫の恩返し」にまつわる5つの都市伝説を紹介します。

 

猫の恩返しの都市伝説に隠された
5つのヒミツ

 


「猫の恩返し」は劇中劇?

実は、この作品、「耳をすませば」というジブリ作品に関わるキャラクターが登場します。バロンですね。「耳をすませば」で、作家志望の主人公の月島雫が考えたキャラです。実は、「耳をすませば」で雫が追ったデブ猫も、「猫の恩返し」にちゃんと登場しています。両方共原作者は、漫画家の柊あおいさんで、雫が生み出した作品を映画化したものだと言われています。

また、柊あおいの原作「バロン 猫の男爵」で、バロンがいる猫の事務所は、「耳をすませば」でバロンの人形があった地球屋です。もっとも、原作の「耳をすませば」のキャラ絵はジブリの絵とは全然違うので、読んでみるとびっくりするかもしれませんが。

正確にはスピンオフで、「耳をすませば」でバロンを演じた声優は露口茂さんなのですが、「猫の恩返し」では主人公とのバランスを考えて、袴田吉彦さんに変更になっています。

 


映画化された理由

「耳をすませば」が大ヒットした後、原作者の柊あおいさんと、宮﨑駿さんとは家族ぐるみの付き合いが続いていました。そこで、「バロン、ムーン、地球屋」をモチーフに、「耳をすませば」の姉妹編をつくって欲しいと宮崎駿さんにリクエストされて、「猫の恩返し」の原作になる、「バロン 猫の男爵」が制作されました。

ちなみに余談ですが、「耳をすませば」で、天沢聖司が見つけた本の挿絵「牢獄でヴァイオリンをつくる職人」は、宮﨑駿氏の次男で版画家の、宮崎敬介氏が「耳をすませば」用に制作した木版画です。

 


デブ猫の名前は?

「耳をすませば」では、近所の子供たちに「ムタ」と呼ばれていたデブ猫。しかし、天沢聖司に「ムーン」と呼ばれていました。このデブ猫、「猫の恩返し」では、バロンの仲間ムタとして登場します。

設定では、昔の猫の国で悪さを働いた伝説の犯罪者、「ルナルド・ムーン」と呼ばれているそうで、ちゃっかり二つの名前を自分の作品でリンクさせているわけですね。さすが、雫先生!

 


現実世界とリンク?

「耳をすませば」は1995年に上映された映画で、「猫の恩返し」は2002年。「耳をすませば」当時15歳だった雫も、「猫の恩返し」の時には22歳。作家デビューには頃合いの年です。また、最後のエンドロールで、大人になった月島雫と天沢聖司らしき人物が、試写会で拍手をしている映像が入る予定だという都市伝説もあります。

そして、「猫の恩返し」の主人公の吉岡ハルのお母さんのモデルは、大人になった雫自身なのだとか。でも、ママというには若過ぎるかも?

 


そもそもの始まりは?

さて、「猫の恩返し」を生み出した「耳をすませば」。タイトルの由来は、月島雫が始めて書いた作品「耳をすませば-バロンのくれた物語-」(ねこ男爵バロンとその恋人ルイーゼ)から来ています。

そもそも、「耳をすませば」は、「りぼん」1989年8月号から11月号に掲載された柊あおいの漫画なのですが、不評で四週で打ち切りになった作品です。スタジオジブリのメンバーが、宮崎家の長野の別荘(アトリエ)で夏休みを過ごしていた時に、宮崎駿監督が部屋の片隅に置かれていた「りぼん」に掲載された「耳をすませば」を見出したのだとか。

東京に戻った宮崎氏は、鈴木敏夫プロデューサーに、これを映画でやろうと言い出したそうです。柊あおいさんの了解はすぐに得られ、トントン拍子に話が進みました。柊さんにとって、宮崎監督の絵コンテには、柊さんの中で未消化に終わっていた部分や描きたいと思っていた事が、何とほとんど盛り込まれていたそうです。

柊さんが不遇で描き切れなかった作品が、彼女の憧れの宮崎監督に見出され、そして、彼女の憧れのスタジオで制作されて全国上映されたわけです。原作者の柊さんは、未消化の原作が、きちんとした形で結末を迎えることができたと思い、とても嬉しかったとか。

 

いかがでしたか。

「猫の恩返し」と「耳をすませば」。原作者柊あおいさんの無念さと、まだ磨かれていない原作の魅力を見出し磨き上げた宮﨑駿監督の思い。それぞれがつながっていて、恋だけでない、ロマンチックな世界が広がっているわけですね。この都市伝説を知ってから、猫の恩返しを観るとまた新鮮な気持ちで楽しめますよ。ぜひ試してみてください。

 

まとめ

猫の恩返しの都市伝説に隠された
5つのヒミツ

  • 「猫の恩返し」は劇中劇?
  • 映画化された理由
  • デブ猫の名前は?
  • 現実世界とリンク?
  • そもそもの始まりは?

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