未だ衰えを知らない人気漫画、ドラゴンボールにも都市伝説があるのを知っていますか。連載が終了しても映画「ドラゴンボールZ 神と神」が公開され、映画「ドラゴンボールZ 復活のF」の公開も予定されています。
PV動画も配信され、新しいドラゴンボール伝説の展開に心踊った人もなかにはいるかもしれません。TVアニメも、ブウ編の「ドラゴンボールZ」を編集した「ドラゴンボール改」なども放映されたりなど、その勢いはまだまだ衰えを知りません。
ここでは、そんなドラゴンボールをより楽しむための7つの話を紹介します。
ドラゴンボールの都市伝説!
知るとより楽しめる7つの話
桃白白は元サラリーマンだった!?
亀仙人のライバル、鶴仙人の弟で、殺し屋として有名な桃白白。作者の鳥山明氏は連載終了後の対談で桃白白を忘れていたようですが、実は割りと細かな設定があります。エイジ459年生まれで、ピッコロ大魔王編で291歳。彼は脱サラをして殺し屋になっています。
そして、その三年前にあたるレッドリボン編で、「殺し屋さん20週年記念キャンペーン」と言っているので、その言葉が正しければ、268歳にサラリーマンを辞めて殺し屋になった事になります。定年はなかったのでしょうか。業種は何だったのでしょう?
あの性格と容姿で「いらっしゃいませ、お客様」と接客していたのでしょうか。それともスーツ姿で毎日通勤電車におとなしく乗っていたのでしょうか。謎は深まります。
天津飯は純粋な地球人ではない
鶴仙人の弟子の、天津飯。ブウ編でヤムチャが、クリリンのことを「地球人で最強」と評しましたが、セル第二形態を新気功砲で足止めし、ブウの気功波さえ相殺した天津飯よりクリリンが強いとは思えません。それもそのはず、天津飯は地球人ではないのです。
彼は、かつて地球に流れ着き、そのまま地球人として暮らし始めた宇宙人である、「三つ目人」が先祖なのです。天津飯は先祖帰りした特異体質者の三つ目人の末裔であり、背中から腕を増やす、4人に分身するといった三つ目人の術を使えるわけです。
鼻がないクリリンは宇宙人の末裔ではなく、純粋な地球人なので、天津飯は地球人のなかに入らない以上、クリリンが地球人最強なのも道理です。そう言えば、亀仙人は天津飯について、「かめはめ波そのものは威力に拘らず効かない」と言っていました。
これも三つ目人の特色かもしれません。ただし、天津飯の技の一つ、排球拳は三つ目人としての特色とは関係ないようです。ちなみに、コミックスの背表紙には、ヤジロベーは二人いるのに、天津飯はいません。
ミスター・サタンの本名はマーク
ミスター・サタンはリングネームで、本名はマークと言います。娘の名前にはビーデルと付けるあたり、リングネームが相当お気に入りなのでしょう。
北米版などの英語圏での放映では、サタン(悪魔の長)という名前は穏当ではないので、ハーキュル(ヘラクレスの英語読み由来)に改変されています。由来は、かつて彼が在籍していた格闘技道場「サタンの城」からです。
実は、その「サタンの城」の師範と共に、知らずに桃白白と会っていて、その際、うっかり彼の髪型をからかってしまって怒りを買い、桃白白に師範を殺されました。
自身も大怪我を負いましたが、その桃白白から無事生還したわけです。強運は若い頃からだったわけですね。二十代前半で美人歌手ミゲルと結婚し、娘のビーデルをもうけますが、ブウ編までにミゲルは死亡しています。
強さはボブサップより少し弱いくらいと鳥山明氏は語っています。ドラゴンボール大全集によると、その戦闘力は8(ビーデルは9)。これは、初登場時のヤムチャと同じ数値です。
ギニューの本当の姿を知っている者はごく一部だけ
ボディチェンジという技で、全宇宙の凄腕の戦士と身体を取り替えてきた為に、原作初登場時の姿もチェンジ後の姿で、ギニュー本来のものではありません。
少年時代、自分のチェンジ能力に気づいた彼は、金持ちの少年と体を交換したものの、馬鹿馬鹿しくなってすぐにやめたというエピソードがあります。
原作ではカエルにボディチェンジした後は出番がなくなりますが、アニメでは大幅に出番が増えています。…が、恐らくブウが地球を破壊した後、ドラゴンボールで「悪人を除いて」蘇生を願った時に、桃白白と同じく生き返らず、そのままあの世にいることでしょう。
フリーザの父親コルド大王は、トランクスに殺された時は変身前だった
映画「ドラゴンボールZ 復活のF」で登場予定のフリーザ。
前作の「神と神」でも破壊神ビルスの回想に出ていたり、また界王神が、同僚の界王神たちの強さを「フリーザなど一撃で倒せるレベル」と評したりと、何かと宇宙では注目の的だったようですが、その父親のコルド大王のことは余り知られていません。
彼は、宇宙最強の一族と名乗っているわけですが、異常な戦闘力を持つ突然変異体であるコルド大王一人から、突然変異の形質を継承したまま生み出されたのが(兄のクウラと)フリーザであり、フリーザ一族でも異常な戦闘力や残忍さを持つのは、コルド大王とその子どもだけです。
フリーザ一味の頂点に君臨していますが、いわば影の存在で、家族やコルド直属の部下などごく限られた者たち以外、ベジータやギニューたちでさえその存在を知らなかったようです。スカウターも役に立ちませんね。
そして、トランクスと対戦時は、最終形態ではないわけなのですが、ドラゴンボール大全集によると、当時のトランクスの戦闘力は6億、コルド大王はメカフリーザより強い2億3000万なわけで、結果は変わらないでしょう。
セル・ジュニアはセル第二形態より強かった!?
孫悟飯の怒りの覚醒を促す為に、完全体のセルが生み出したセル・ジュニア。ヤムチャをあっさりと倒し、トランクスやベジータでようやく戦えるレベルほどの実力を持つ、セルの子どもたちです。
が実は、ドラゴンボール大全集によると、セル・ジュニアの戦闘力は80億、セル第二形態の戦闘力は45億で、セル・ジュニアは楽勝で第二形態セルを倒せてしまうほどなんですね。
とは言え、鳥山明氏は完全体のデザインをあまり好きではなく、一番好きな人造人間を聞かれて、セル第二形態と答えています。予定では、もっと活躍させる筈だったと語っていますが、担当編集者の近藤裕氏に、「馬鹿みたい」とデザインを酷評されています。
ちなみにこのセル、アニメでは原作と違い、天津飯の細胞も取り入れた事になっていて、四身の拳を使えます(「Z」178話)。この四身の拳は、力が四分の一になるという欠点が克服されているそうで、完全体の時に使っていたら孫悟飯も勝てなかったでしょう。
ランチさんが消えた大人の事情とは?
ドラゴンボールのレギュラー陣で、くしゃみをすると髪の色と人格が変わる、ランチという女性がいたのを覚えてらっしゃるでしょうか。孫悟空とクリリンの修行の条件として、亀仙人の下へ連れて来られたのがランチさん。
天津飯に好意があるような描写があるものの、サイヤ人編から、「天津飯を追いかけてどこかに行った」という説明と共に急に姿を消しました。その原因は、二重人格という彼女のキャラクター付け。解離性同一性障害という、多重人格に苦しむ人たちからクレームが来たからだと言われています。
その為、サブキャラが総出演する魔人ブウ編の最後にも登場しません。鳥山明氏は登場させる予定だったようですが、変更になり、孫悟空の声を聞いたこともない筈の人造人間17号(人間名ラビス)が「久しぶりに聞いたな あいつの声も」という不可解なセリフと共に登場しています。
ただ、テレビアニメの「ドラゴンボールZ」では、その元気玉に協力するシーンで、老けてはいるものの青髪姿のランチさんが登場していました。
鳥山明氏によると、ランチさんはその後天津飯を見つけ、一時一緒に暮らしたこともありましたが、恋愛に興味を持たない天津飯は数日で出て行ってしまったそうです。それでも、たまに天津飯の下を訪れているようですが。
いかがでしたか。実は、鳥山明氏は、ドラゴンボール世界で、相当設定を作り上げています。
原作で描写されるのは一部で、本人は恋愛物が苦手な為に省略されたりするのですが、一つ一つのキャラクター造形やストーリーの形成に、多少不可解な点が読者からは見受けられても、説明されると、「ああ、なるほど、そういうことか」という形で上手く穴がハマるような話もあるわけです。
これからもどんどん展開するであろうドラゴンボール世界も、隠れた物語を推量しながら観ると、また違った面が見えてくるかもしれません。そう考えると、楽しみも増えますよね。
まとめ
ドラゴンボールの都市伝説!知るとより楽しめる7つの話
・ 桃白白は元サラリーマンだった!?
・ 天津飯は純粋な地球人ではない
・ ミスター・サタンの本名はマーク
・ ギニューの本当の姿を知っているのはごく一部だけ
・ フリーザの父親コルド大王は、トランクスに殺される時は変身前だった
・ セル・ジュニアはセル第二形態より強い!?
・ ランチさんが消えた大人の事情とは?