あなたは美容整形をどう思いますか?「親からもらった顔にメスを入れるなんて」などと言われた話も今や昔。何だかんだ言って、美容整形は一大産業です。
欧米や韓国のように、あまり整形に心理的葛藤がない国には劣りますが、日本でも普及しつつある美容整形。とは言え、外科手術である以上、失敗することもあるわけで、それだけリスクがある行為なのは確か。
「失敗しないのがプロだろ」って? いやいや、プロだろうが何だろうが、失敗する時は失敗します。その時、泣き寝入りをする前に、やるべきことがあります。ここでは、美容整形失敗の際、取るべき行動を解説します。
美容整形に失敗!泣き寝入り
する前に取るべき7つの行動
カウンセリング
美容整形は、所詮、人間の手による外科手術です。若返りや美形にする魔法ではありません。高いお金を払っても、手術の結果が気に入らない例があります。他人から見て「少し良くなったね」ぐらいに思われても、自分が気に入らないと大変。
この場合良く起こることは、自分が気に入る結果を得るまで、何回も手術をくりかえしてしまう事です。顔面崩壊などに陥る人たちの多くは、何をどう施術しても結果が気に入らず、違う医院を渡り歩いたり、自分でどうにかしようとしてしまって、取り返しがつかなくなるのです。
こういう心理は、醜形恐怖症と同じで、心の問題です。人は万能ではありません。日本人がどれだけ手術をしてもナタリー・ポートマンにはならないのです。「美容整形に失敗した! やっぱりこの医者は駄目ね。もっと腕の良い医者を探さなきゃ」
と思う前に、客観的に見て自分がどういう状態なのか、カウンセリングなどを行い、見つめなおすことです。一度顔面に後遺症が残れば、それを取り除くのは容易ではありません。しない方がマシ、という状況も、世の中にはあるのです。
臨床心理士などに相談
カウンセリングと似ていますが、この場合は支援者に対する相談です。美容形成外科の医者にカウンセリングをしてもらっても、彼らだって商売ですから、「手術した方が良い」と言うでしょう。
実際の所、どんなに腕の良い美容形成外科医でも、あらゆる手術のなかでもっとも難しいと太鼓判を押すのが、修正手術です。ほぼ不可能と考えて下さい。また、美容整形手術に至るまでに、出来るだけ時間をかけて、あらゆる状況を吟味し、慎重に検討すること。
二重まぶたより一重まぶたの方が好きな人もいます。ありとあらゆる要素を検討して、外科手術しか治療法がないと言う場合のみ、手術を決断して下さい。また、手術費用を稼ぐ為に風俗や水商売の道に足を踏み入れる女性もいますが、オススメ出来ません。
何故なら、その手の業界の女性は、美容整形が割りと当たり前でそういう環境では、施術に対して敷居が低いからです。
訴訟(集団提訴)
勿論、明らかな手術ミスの例も存在します。効果がなかった、合併症を発症した、という例で裁判沙汰になった例もあります。合併症もひどいものから、施術後、ずっと痛みが取れない、という例まで様々です。
このような場合は、明らかに施術ミスです。訴訟に踏み切りましょう。
信頼できる医者にかかる
海外の例でも多いのですが、闇医者にかかる事例。良心的な医者なら口にしない美辞麗句と過大な謳い文句を言う医者たちにかかり、施術に失敗、後遺症が残ったり、死亡例もあります。
ひどい例だと臀部、腰、胸に油と瞬間接着剤とセメントなどを混ぜたものを注入され、死亡した事例があります。また、未熟な医者にかかってしまった為に、脂肪吸引手術のはずが、腸に九回も穴を開けられ、敗血症などを起こして死亡した例もあります。
豊胸手術で昏睡状態になり、脳障害が生じて、ほとんど全身麻痺になった事例などきりがありません。とにかく、普通の病気の治療でさえ、セカンドオピニオンを用意したり、医者の手術の腕などを調べるのが当然なのに、美容整形なら尚更のこと。信頼できる医者を探しましょう。
ウェブで公開する
基本的に、失敗例はどの医者、医院でも隠したがるものです。当たり前です。その為、被害者自らが情報を提示しない限り、失敗例は表面化しません。そして、よほどの後遺症がない限り、被害者も隠したがるものです。
しかし、それでは、同じ医者にかかる、新しい被害者が続くのに手を貸しているようなものです。フェイスブックやツイッターと言ったSNSやブログで公開して、被害の例を世に出さないと、延々と後続者が出てくることになるでしょう。
意味のない治療であったか確認する
たとえば、多汗症(原発性局所性多汗症)とワキガ(腋臭症)では、治療方法が異なります。多汗症なのに、ワキガを治す為のレーザー治療やシェービング法、完全摘出法などの治療を施しても、効果はありません。
ボトックス注射は効果がありますが、多汗症に効くのは塩化アルミニウム液の外用、イオントフォレーシス、交感神経遮断術です。他科で治療を受け、痛い思いをし、高いお金を払っても、そもそも無意味な治療だった可能性すらあります。人間ですからね。
また、糸を使ったリフトアップ。切らずに簡単だとされますが、実際には腫れますし内出血も出ます。
施術部位とたるみ具合によって本数が決められ、料金設定は、糸の本数で決められる例が多いのですが、なかには、患者が無知で、金持ちや羽振りが良さそうだと料金を高く告げ、しかも使用する糸の本数を減らす悪質な例もあるとか。
何が問題で、何に対してどうしたいのか、どういう施術を行うのか、料金の基準はどうか、きっちりと確認して下さい。
自分を守るのは自分だけだという意識を徹底する
良心的な医者もいますが、悪質な医者もいます。より高い値段の施術を勧めてくることもあるでしょう。実際、肥満の老女に、脂肪吸引ではなく脂肪切除を勧めて施し、予後が悪くて寝たきりになった事例があります。この医者の場合は、カルテの改ざんもあったとか。
自分の身は自分で守りましょう、他人はあなたの人生に責任を持ちません。殊に、外科手術は最悪の場合死に至ります。有名だから、ネットで評判だから、手軽だと言っているから、誰それが宣伝していたから等、そんな理由で安易に決定するのは危険です。
何があっても、自分の身は自分で守る。その事を徹底することが大切です。
いかがでしたか。先ほど述べたように、手術は魔法ではなく、医者は奇跡の聖人ではありません。
多くの医者にカウンセリングを受け、自分が求めているのは何なのか、それは外科手術でしか治療法はないのか、その治療法はそもそも適切か、値段設定は適切か、そして、医者の腕は本当に確かかをきちんと見極めて、とにかく慎重にかつゆっくりと時間をかけて検討して施術に挑んで下さい。
そして、もし失敗だとなれば、慌てて施術を繰り返すのではなく、訴訟を含めて対処法を慎重に見出すこと。何より、美容整形は元には戻らないのだということを頭に入れて、自分の人生を自分で守るようにして下さい。
まとめ
美容整形に失敗!泣き寝入りする前に取るべき7つの行動
・カウンセリング
・臨床心理士などに相談
・訴訟(集団提訴)
・信頼できる医者にかかる
・ウェブで公開する
・意味のない治療であったか確認する
・自分を守るのは自分だけだという意識を徹底する