指関節の腫れの対処法!症状別に注意すべきポイントとは

指関節の腫れの対処法!症状別に注意すべきポイントとは
ある日突然襲う、指の関節の腫れと痛み。しかし、「ああ、リウマチか」などと思って早合点してはいけません。実はその関節痛、色々と落とし穴があります。

人間というのは、生きているだけで体にダメージを負い続けます。決して「自分はまだまだ若いから」とか、「自分は健康だから」と、小さなシグナルを無視してはいけません。

そこで今日は、指関節の腫れの対処法!症状別に注意すべきポイントについてお伝えします。ではご覧ください。

 

指関節の腫れの対処法!
症状別に注意すべきポイントとは

 

指の第一関節の両側にそれぞれコブが出来る

ヘバーデン結節です。第一関節も赤く腫れ、曲がったり、痛みを伴います。痛みの為に、手を握ることすら困難になります。背側に水ぶくれが出来ている場合もあります。X線で見ると関節が壊れていたり、骨棘が出来ている場合ヘバーデン結節と診断されます。原因は不明。

一般には、40歳代以降の女性に多く発生し、手を良く使う人になりやすい傾向があります。遺伝性は実証されてこそいませんが、母や祖母がヘバーデン結節ニなっている人は、指の負担に気をつけた方が良いでしょう。

対処法としては、局所の安静(固定も含む)や投薬、局所のテーピングなどがあります。急性の場合、量の関節内ステロイド注射(特にトリアムシノロンなど)なども有効です。それでも痛みが改善しない時や変形が酷い場合は、手術でコブ結節を切除したり、関節を固定してしまう方法しかありません。

予防としては、第1関節が痛むときは安静にするのが一番。痛くても安静に出来ない時は、テーピングをするべきです。

 

指の第二関節が変形したり腫れる

ブシャール結節です。ヘバーデン結節と同様、レントゲン写真で見ると、関節が壊れていたり、骨棘があります。これも、第二関節の背側に水ぶくれがが現れることがあります。対処法や治療法はヘバーデン結節と同じですが、ヘバーデン結節と同様、完全な治療法は存在しません。予防はとにかく負担をかけないこと、そしてテーピングです。

 

指の付け根に腫れや痛みがある

ばね指(弾発指)です。指に対する負担が重く、腱鞘炎が進行した結果起こる症状です。朝は痛みが強く、日中は痛みが軽くなる場合があります。放置すると指が動かなくなる可能性があります。更年期の女性に多く、また、妊娠出産期の女性にも多く生じます。手の使い過ぎや、スポーツ、ピアノの演奏など、指を良く使う仕事の人にも多いのも特徴です。糖尿病、リウマチ、透析患者にもよく発生します。

対処法は、安静にしたり、関節を固定したり、また腱鞘にステロイドを注射するなど。症状が重い場合は、保存的療法としては、局所の安静(シーネ固定も含む)や投薬、腱鞘内ステロイド注射(特にトリアムシノロンは有効)などがあります。この注射は有効で、おおむね3ヵ月以上は無症状なことが多いですが、再発することも少なくありません。

改善しないときや再発を繰り返す場合は、腱鞘の鞘を開く手術(腱鞘切開)をします。切開するのは腱鞘の一部だけなので、傷跡は小さくて済みます。

 

手首の親指側が腫れ、親指を動かすと痛む

ドケルバン病です。親指を動かす二つの腱を包む腱鞘が炎症を起こしている為に生じる症状です。原因は親指の使い過ぎで、更年期の女性や妊娠出産期の女性にも多く生じます。局所の安静や、腱鞘へのステロイド注射をするか、手術で腱鞘を開きます。

 

親指に力を入れる作業をすると親指の付け根付近が痛み、付け根が腫れる

母指CM関節症です。親指の使い過ぎで、関節の軟骨がすり減って、亜脱臼することで生じます。ドケルバン病などの腱鞘炎や、後述する関節リウマチなどの関節炎とは違い、レントゲン写真では骨棘が見られたり、関節が狭くなったりしています。

対処法としては、消炎鎮痛剤入りの貼り薬を貼り、CM関節保護用の軟性装具を付けるか、固めの包帯を母指から手首にかけて、8の字型に巻いて動きを制限します。症状が重い時は、痛み止め(消炎鎮痛剤)の内服、関節内注射を行います。

痛みが強く、亜脱臼を伴う関節の変形や、親指の「白鳥の首」型の変形が見られる場合は、関節固定術や大菱形骨の一部を切除して、靱帯を再建する、切除関節形成術など必要になります。

 

朝、起きた時に手の指がこわばり、関節が腫れたり傷んだりする

関節リウマチです。これは自己免疫性疾患の一つで、免疫システムが誤作動し、滑膜を外敵と間違えて攻撃し、炎症を起こしている状態です。放置すると、軟骨や骨が破壊されます。三十代から五十代の女性に多く見られ、遺伝による体質にウィルスなどの刺激が加わって生じると言われています。

対処法としては、メトトレキサート(商品名リウマトレックス)という抗リウマチ薬などの薬物治療です。症状が重い場合は、炎症を起こしている滑膜を切除したり、壊れた人工関節に置換する手術を行います。予防法はありませんが、適度な休養と豊富な栄養を摂ることが重要だということは分かっています。

 

手の指などの関節に激痛があり、腫れる

痛風の可能性があります。暴飲暴食をしませんでしたか? プリン体の多い食品は控えましょう。対処法は、鎮痛剤の投薬か、ステロイドの関節内への注射です。

 

いかがでしょう、人間の体は丈夫のようでデリケートです。生物学的には、子供が成人になったら役目を終えるようなつくりになっているので、老化などを避けることは出来ませんよね。痛みや腫れは体からの警告です。また、何となく体がだるいだけでも、体のどこかに炎症が起こっていると考えて良いでしょう。是非とも、体を酷使せず、適切な休養と栄養を摂る、豊かな生活を心がけてください。

また、この記事は医学的アドバイスを提供するものではありませんので、、症状の疑いがある場合には医者の診断を受け、そのアドバイスに従いましょう。

まとめ

指関節の腫れの対処法と症状別に注意すべきポイント

指の第一関節の両側にそれぞれコブが出来る
・指の第二関節が変形したり腫れる
・指の付け根に腫れや痛みがある
・手首の親指側が腫れ、親指を動かすと痛む
・親指に力を入れる作業をすると親指の付け根付近が痛み、付け根が腫れる
・朝、起きた時に手の指がこわばり、関節が腫れたり傷んだりする
・手の指などの関節に激痛があり、腫れる


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