サプリメントの副作用!危険を避けて正しく用いる基礎知識

サプリメントは食品の栄養素を凝縮した商品のことを指します。たいていは錠剤ですが、粉状や飲料のサプリメントも多数存在します。日本のサプリメント業界は、年間にすると莫大な売り上げを誇るサプリメント関連商品の開発に力を注いでいます。

私たち消費者にとっても、足りない栄養素をお手軽に補えるサプリメントの存在は健康を助長するありがたい存在と言えるでしょう。

しかし、最近のサプリメントの普及や、栄養摂取の過剰広告のせいで、消費者の中に「間違ったサプリメントの摂り方」をしている人が急増しているとして問題になっています。

濃縮した栄養を偏った形で大量にとることによる疾患も多数報告されていると言います。サプリメントの恐ろしい副作用の検証とともに、サプリメントに頼らない正しい栄養摂取法を紹介しますので、参考にしてください。

 

サプリメントの副作用!危険を
避けて正しく用いる基礎知識

 

サプリメントは「栄養機能食品」

勘違いしている消費者が多いのですが、サプリメントは「医薬品」ではありません。サプリメントをカテゴリーでいうと、「栄養機能食品」になります。栄養機能食品とは、栄養摂取を助けるための食品といったところでしょうか。

まるで「サプリメントを飲めば健康をキープできる。」と言わんばかりに毎日大量のサプリメントを摂取する人がいるのですが、これは大間違いです。「今日は外食で野菜不足だな。」と感じたときにマルチビタミンのサプリメントを飲む程度なら構いません。

しかし、「野菜を多めに摂った方が美肌になれるかも?!」と、不足してもいないのにビタミンサプリメントを無駄に摂取する人がいます。栄養の過剰摂取で副作用に陥るのも無理はありませんね。

 

サプリメントは「摂らない方が良い」

サプリメントは栄養機能食品だと言いましたが、これはつまり、「食事で足りない栄養素を補う時に使用する。」ものです。正解を先に行ってしまうと、「食事ですべての栄養素を摂取できることが一番体に良い。」のです。

摂取不足の栄養素など、ない方が良いに決まっています。サプリメントも、錠剤にするときに固めるための添加物など、不要なものも含まれているため、毎日など摂取するべきではないのです。

「手軽さ」だけに目を向けずに、「手軽さ」と引き換えの副作用にもきちんと目を向けて、摂取を控えるべきでしょう。

 

サプリメントを食事代わりにする恐怖

若い女性などに多いのですが、食前に大量のサプリメントを摂取し、「おなか一杯になって食事を残してしまった。」などという人がいます。本来食事でこそとるべき栄養素を、サプリメントでとって肝心の食事を残すという愚行。

野菜や果実は言ってみれば「天然のサプリメント」です。植物が実に栄養素を凝縮させているのですから。それを摂取せずに、人工的に削り取った偏った栄養素を添加物で固めた物質だけを摂りつづけることは、自然にも命にも爪を立てる行為です。

ここ数十年で爆発的に増えた「原因不明」の病気は、食品添加物による人類への打撃だという説もあります。できるだけ自然に近い形での栄養摂取を心がけ、間違ってもサプリメントを食事代わりにしないでください。あなただけでなく、あなたのお子様やお孫さんに、副作用は着々と蓄積されているからです。

 

複数の食材から少しずつ栄養素をとる大切さ

一つの食品には複数の栄養素が含まれています。わかめ一つを食べるだけでも、ビタミンやミネラルが少しずつ摂取できるのです。わかめときゅうりとタコの酢の物などを一皿食べるだけで、たんぱく質もビタミンも数種の体に良い栄養素が摂取できますよね。

栄養の摂取はこのように、一つの食材から複数の栄養素を少しずつとることで、各栄養素が影響しあって体内に吸収しやすく働くものです。しかしサプリメントはたった一つの栄養素を一気に大量にとることができて、それゆえに危険なのです。

 

ビタミンEの大量摂取

サプリメントの副作用として警告されているのが、「ビタミンEの過剰摂取」です。ビタミンEのサプリメントを大量にとって、骨粗しょう症になった患者が複数いるのです。

骨粗しょう症になると、骨の内部がスカスカになって、ちょっとした衝撃で骨折しやすくなってしまいます。また、ベータカロチンなども大量摂取によって肌の色が変わったなどの報告もあります。何とも恐ろしい副作用ですが、サプリメントの危険はこれだけではありません。

 

サプリメントで死亡例も多数!

1990年代のアメリカでは、サプリメント関連商品が多く出回っていて、正しい飲み方を知る消費者も少なかったと言います。

それこそ、現代日本のように「サプリメントを飲めば飲むほど健康になる!」という間違った情報が飛び交っていたのかもしれません。そしてついに、サプリメントの大量摂取による死亡例が多数報告されたそうです。

大量摂取された栄養素はL-トリプトファン。サプリメントの副作用での死亡は消費者を震撼させ、正しい摂取法などを勉強する人が増えたそうです。一つの栄養素を摂りすぎる危険を、わかっていただけるでしょうか。

 

「飲むほどに健康になる」と勘違い

サプリメントは飲むほどに健康になるような魔法のお薬ではありません。どうしても食品で賄えない栄養素を摂るための、「最終手段」と考えてください。サプリメントの瓶を食卓に誇らしげに並べ、食事のたびに数錠を水で飲むような愚行は、くれぐれも控えてください。

「野菜足りないなぁ。でも調理する暇もないし。」と思うのであれば、ミキサーを買ってバナナと適当な野菜をスムージーにして飲むといいでしょう。

そんな暇すら惜しいというのならば、ストレートの野菜ジュースをコンビニで買って飲むといいでしょう。野菜ジュースの方が、サプリメントよりはまだましというものです。

 

さて、サプリメントの恐ろしい副作用を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

普段からサプリメントを愛用している人には申し訳ないほどのサプリメントの恐怖を際立たせて書きましたが、決して「書きすぎ」とは言い切れないのです。サプリメントはそれほどに、扱いに気を付けるべき食品だということをお分かりいただければ幸いです。

偏った栄養素を過剰摂取することは、あなたの健康を蝕みます。サプリメントの副作用の恐ろしさを知ったところで、毎日30分ほどでいいので、調理に手間暇を割いていただけたら幸いです。

 

まとめ

サプリメントの副作用!危険を避けて正しく用いる基礎知識

・サプリメントは「栄養機能食品」
・サプリメントは「摂らない方が良い」
・サプリメントを食事代わりにする恐怖
・複数の食材から少しずつ栄養素をとる大切さ
・ビタミンEの大量摂取
・サプリメントで死亡例も多数!
・「飲むほどに健康になる」と勘違い


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