アルツハイマー予防法☆今日からできる7つのトレーニング

人は誰も年を取ります。年と共に、身体や脳も衰えます。これは仕方のない話です。誰もが老熟し、綺麗に年を取りたいと願いますが、なかなかそうはいかないもの。物忘れが酷くなると、「ひょっとして、アルツハイマー病かも?」と心配したくなりますね。

最近では、若年性アルツハイマー病と言って、四十代に発症する例もあり、決して杞憂ではありません。勿論、単なるど忘れは自然な事ですから問題ありませんが、新しいことを覚えられなくなったり、家族の名前が出てこなくなってきたらご用心。まさにアルツハイマー病の兆候です。

ここでは、アルツハイマー病の予防の為に、今日から出来る七つのトレーニングを紹介します。

 


アルツハイマー予防法☆
今日からできる7つのトレーニング

 

有酸素運動をする

アメリカ、ホノルル在住の日系男性高齢者2257名を六年間追跡した調査があるのですが、なんと、一日3.2km以上歩くグループに比べて、一日400m以下しか歩かないグループは、アルツハイマー病の発生リスクが、2.2倍に高まっていました。

運動には、激しい動きの無酸素運動と、ウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動があります。この有酸素運動を一日三十分から一時間、週三回は行うことが予防には望ましいと言われています。動物実験だと、運動を繰り返すと脳の毛細血管の数が増し、脳の働きが強くなることが分かっています。特に、アルツハイマー病でもっとも侵される海馬(記憶をつかさどります)で、神経細胞が破壊されにくくなり、新しい神経細胞が生まれやすります。

また、スウェーデンでの研究報告によると、運動は中年期から続けた方が望ましく、高齢者になっても発生リスクが低いというデータがあります。皆さん、運動をしましょう。まずは、自宅の周りを散歩がてら歩いてみてはいかがでしょうか。

 

食生活を改善する

アメリカの研究者グループは、インディアナポリス市の八割の住民であるアフリカ系アメリカ人と、ほぼ同じ遺伝的ルーツを持つナイジェリアのイバダン在住のヨルバ族で追跡調査を行い、遺伝的に差がないなら、生活環境、特に食生活がアルツハイマー病の原因になることを明らかにしました。つまり、中年期の肥満は、アルツハイマー病の発生リスクを、2~3倍に増やすことが分かっています。

予防に良い食事は、まず野菜を大目に摂ることです。フランスで行われた調査で、毎日野菜を摂っている人は、週一回以下の人に比べて、発症が30%減ることが分かっています。加齢に伴う活性酸素の増大がアルツハイマー病の発症と進行を促進すると言われていますので、野菜に含まれる、抗酸化作用を持つビタミンCやビタミンEが大きな役割を果たしているわけです。

おおっと、誰ですか、「サプリメントで摂れば良いじゃん」と言った人は。なるほど、極端に足りない人にはサプリメントも有用ですが、ビタミンCなどの水溶性ビタミンは大量に摂っても必要分以外は尿として排出されますし、ビタミンEなどの脂溶性ビタミンは、大量に摂ると副作用があります(実際、ビタミンEのサプリメントでは改善されたデータはないようです)。単体で楽して得ようと考えず、食生活を改善するのが結局は一番リスクが低いのです。

他に、抗酸化作用の強いクルクミンというポリフェノールが含まれるウコンや、ウコンが使われるカレーなどが良いと言われています。一時期、赤ワインに含まれるポリフェノールが効くという話がありましたが、それほどでもないようです。また、日本茶(緑茶)は認知症予防の効果を持つらしいと言われています。動物実験によると、緑茶に含まれるカテキンは、アルツハイマー病の原因であるβタンパク(βアミロイド)の蓄積を防ぐ効果があると分かっています。また、クルクミンでも蓄積を防ぐ結果が出ています。

更に、オランダのロッテルダム研究では、肉より魚を食べるとアルツハイマー病になりにくいという事が明らかになっています。不飽和脂肪酸、つまり、DHAを多く摂ると予防効果があります。血流改善の為にDHAと一緒に摂るべきだと言われているEPAは、アルツハイマー病の発症リスクとは無関係だという研究結果が出ています。

要するに、オリーブオイルを良く使い、魚と野菜を使う地中海食や、日本での伝統的な和食が一番予防になるわけです(地中海食についてはちゃんと追跡調査で結果が出ています)。皆さん、野菜と魚を食べましょう。

 

イチョウ葉エキスを摂る

アルツハイマー病に対して、はっきりとした治療効果が出ているのはビタミンEだけです(認知症そのものに対しては、玄米や胚芽に含まれるフェルラ酸が有効です)。

しかし、脳の血流量改善作用と、強い抗酸化作用を持つものとして、イチョウ葉エキスが治療薬として認められている国もあります。日本でも江戸時代にはイチョウ葉茶として飲まれていました。おおっと、日本に生えているイチョウの木から直接葉を煎じて飲もうとか思わないで下さい。イチョウ葉にはアレルギー物質を含むので、それを取り除かないと副作用が起こります。何にせよ、日本の伝統食が一番良いわけです。

 

知的な趣味に熱中する

ニューヨークに住んでいる高齢者に対する調査によると、チェスやトランプなどの知的な趣味活動をする人は、そうしない人に比べて、発症リスクが四分の一に減っていました。楽器演奏をする人は三分の一に、クロスワードパズルを楽しむ人は三分の二に減っています。

また、身体を動かす趣味として効果があったのは、ウォーキング以外には、ダンスが挙げられます。ダンスを頻繁に楽しむ人は、そうでない人に対して発症リスクが四分の一に減っていたのです。ダンスというのは身体の複雑な動きを脳でコントロールするわけで、まさに知的な活動です。皆さん、頭を使いましょう。

 

恋をする・社会的なつながりを豊かにする

スウェーデンの研究結果によると、社会的ネットワークの密度を四段階に分けて調べると、社会的なつながりがもっとも高い人に比べて、もっとも孤独な生活をしている人が認知症になる割合は約8倍です。

恋をし、結婚して家庭を持ち、仕事をし、地域とつながり、またボランティアなどで地域を越えて社会的つながりを広げること、これが一番です。

人間の脳、特に前頭葉は社交性をつかさどる部位ですが、脳にダメージがあった場合、もっとも最初に壊れるのもこの部位です。皆さん、仕事に恋に励み、愛情豊かに生活しましょう。

 

楽観的に考える

うつ病の患者は、アルツハイマー病の原因であるβタンパク(βアミロイド)の蓄積を妨げる自己抗体の減少が見られます。

実際、うつ病患者のアルツハイマー病発症リスクは、若い人で3.75倍、高齢者で1.46倍です。二十年以上前に抑うつの症状があって、それ以降うつにならなくても、1.71倍のリスクがあるという研究もあります。あんまり考え過ぎるのも考えもの。

また、動物実験によると、βタンパクは起きている時に増え、寝ている時に減るとのことなので、良く寝て(ただし、一日十時間以上の睡眠は逆に認知症のリスクを高めるとも言われています。何事も適度が一番)、抑うつ状態にならないように、楽観的に生きましょう。

 

瞑想をする

アメリカで、修道女678名を対象として、1990年から大規模な研究が行われています。その結果を見ると、認知機能低下のあった修道女は、確かにアルツハイマー病の脳病変を持っていたのですが、その脳病変の程度と、認知症の重症度が一致しないことが明らかにされています。

ある修道女は、死後に検査された脳では、アルツハイマー病変が脳全体に出現しているにも拘らず、亡くなる直前まで認知症があることに気付かれませんでした。彼女は生前非常に知的な人で、長く教職に就き、引退後も知的活動が活発、しかも亡くなる前年には認知機能検査でも高いレベルだったのです。しかし、脳には老人斑と神経原繊維変化がたくさん現れ、神経病理学的には、もっとも重症なステージでした。

修道院は知的な環境と言っても、社会に比べて刺激が多い所ではありません。しかし、修道女たちは、一般人と違う行為、つまり、祈りや瞑想などをしているわけです。瞑想は前頭葉にα波やフロントθ波を出して活性化し、また脳全体としてはリラックスさせます。キリスト教徒の瞑想では前頭葉と言語野、仏教徒の瞑想(座禅など)では、前頭葉と視覚野が活発になることも分かっています。

そう言えば、禅僧の人には認知症の方が少ないイメージがありますね(研究はありませんが)。ただ、残念なことに、無神論者が瞑想をしても脳は何も活発化しないということが分かっています。どちらかと言うと、宗教の有用性という話になりそうですね。

 

いかがでしたか。

研究結果で、アパシー、つまり無気力・無感動とアルツハイマー病の発症には親和性があることも分かっています。ですから、その予防としてはその逆、つまり、身体を動かし、知的な趣味に没頭し、食生活に気を使い、良く寝て楽観的に考え、恋をしたり家庭生活を大事にしたり社会活動に勤しんだりすれば良いわけです。

と、言うわけで、皆さん、大いに人生を楽しみましょう。

 

まとめ

アルツハイマー予防法☆今日からできる7つのトレーニング

・ 有酸素運動をする
・ 食生活を改善する
・ イチョウ葉エキスを摂る
・ 知的な趣味に熱中する
・ 恋をする・社会的なつながりを豊かにする
・ 楽観的に考える
・ 瞑想をする


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